____________
___ナ_
_オヤ______クン
___ナ___
目を開けるとセトが俺の腹の上にまたがって
頬を膨らませていた
顔をぐっと近付けてセトがそう言う
ガバッと起きて枕元の時計を見ると
なんと13時を指していた
(やば…俺ずっと寝てたのか?
今日土曜日だから良かったけど…)
スマホを見ると由紀からの着信が
何件かあった
(…由紀………… )
昨日の出来事が頭をよぎる
(何としてでも由紀を救うんだ!…)
____グゥー
セトのお腹が盛大に鳴る
昨日のセトの有様を思い出す
(やばいぞ💧………
こいつは腹が減ったら性格変わるんだった…)
セトの声色が変わる
(でたッ!…泣 )
(目が完全に逝ってるんですけど〜泣
眉間にしわ寄ってる……)
(あーんもう///////
セトをさっさと元に戻さないと)
俺はガバッと立ち上がった
𓂃 𓈒𓏸◌𓂃 𓈒𓏸◌𓂃 𓈒𓏸◌𓂃 𓈒𓏸◌𓂃 𓈒𓏸◌𓂃 𓈒𓏸◌𓂃 𓈒𓏸◌
セトは口いっぱいにご飯を頬張っている
(目がキラキラしててなんか眩しいんだけど笑)
俺もご飯に手をつける
みそ汁が体に染みて疲れが取れていく気がする
(誰かと一緒にご飯食べるとか、久しぶりだな…)
ついつい笑みがこぼれる
お腹が空いていたせいか
俺たちはあっという間に食べ終えてしまった
ピリリ、ピリリ、_ピリリ、ピリリ、__
スマホが鳴る
由紀の呆れた声が聞こえてくる
きっと心配してくれてたんだな………
相変わらず由紀は何でもお見通しだな…
(金縛りのこと、…信じてくれるかな…………)
由紀の心配そうな声がきこえる
由紀は即答する
俺は、ココ最近ずっと
金縛りに悩まされてたということを話した
由紀は真剣に俺の言葉に耳を傾けてくれた
由紀がヘラっと笑う
由紀はサラリとそう言う
(……これだから天然クソ野郎はッ//////)
セトが身を乗り出してくる
セトが無邪気に笑う
セトと一緒なら何とかやれそうな気がしてきた
胸に強い決意を固める
契約上、由紀に未来のことは伝える事が出来ないらしい
未来を変えることが出来るのは俺たちだけだ
絶対に救ってみせる!…
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!