第4話

3話
52
2020/07/18 08:00
俺は今日も記憶を失っていく花奏へ愛を叫び歌っている。
花奏に叫んだ愛愛も、記憶が無くなる花奏には届かない。
最初は純粋だった愛も不純物が混ざり、どんどん濁っていく。
そして花奏を愛する理由さえも見えなくなっていく。
そんなのは嫌、嫌だ、嫌だ。
ある日俺は花奏に、「理想」を語った。
だがその日も夜は来る。
次の日には花奏の記憶は無くなっていた。
そして今日もまた花奏の記憶が無くなる夜が来る。
記憶が無くなる君を、その病をいがんでもきりがない。
もう嫌だ。
笑い合って、
少年
少年
さよなら

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