第9話

夜空
759
2020/07/31 15:43



その日の夜、私はひとり、星空を見上げていた。





神山)なーに見てんの!



あなた)‥‥神ちゃん、来てたの?



神山)退院手続きとかせなアカンかったから。照史もおるで?、、今トイレ行っとるけど






隣に並んだ神ちゃんを見つめた視線を 星空に戻し、「ありがとう。」と呟いた。





神山)ん?なに??




あなた)ううん、なんでもない!









トイレから戻ってきた照史くんは、さも当たり前かのように私の頭を優しく撫で、隣に並んだ。





照史)ふたりして、星に願い事か?w



あなた)お願い事じゃなくて‥約束、した。



神山)約束??






あなた)みんなのこと、信じるって。







今までも、信じてたつもりだった。

だけど‥きっと違ったんだよね。だから私は、あんな風に現実逃避しかできなかった。





出会った頃から、こんな私とずっと一緒にいてくれて、たくさんの愛をくれて、嬉しかった。

それなのに、


また、捨てられたら‥‥




そんな風に思うと怖くて。






だけどね、私 思ったの。


怖いと思うのは、みんなのこと信じきれていないからだって。

返しきれないほど、たくさんのモノを貰ってるのに、そんなの失礼だなって。






あなた)今からでも‥‥家族に、なってくれる?‥‥




照史)っ、そんなん当たり前や!!!



神山)俺らは元から家族のつもりやったで?w





私は 肩をすぼめて「ふふっ」と笑った。

嬉しかったよ、いつも 家族やろ?って言ってくれるの。




神山)あと、一応言っとくけどなぁ、



神山)あの時、何も答えんかったのは、当たり前のことやと思ってたからやで?






あの時?‥‥

あ、お母さんが言ってたやつか。。(2話)





神山)価値とか、そんなん考えた事なくて‥‥、家族やから、当然のことやろ?




あなた)‥‥そんなこと、忘れてた(笑)



あなた)けど、、ありがとう。










照史)今日は月ないんやな?星は綺麗に見えるんに


あなた)新月、なんだって


照史)じゃあ‥‥来月やな、


あなた)何が?


照史)次の満月の日、みんなでみようや!


あなた)‥‥うん!!








数日後、久しぶりに家に戻ると、

優しい笑顔のみんなが私の目に飛び込んでくる‥!!






WEST)おかえり、あなた!



あなた)ただいま‥‥!!








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