次の日。
着くの早かったかな。
あ、来た
(和樹)「ごめん待った?」
(私)「大丈夫、今来たとこ。 どこ行く?」
(和樹)「あそこで良くない?」
(私)「うんいいよー」
ガラガラ
(店員)「いらっしゃいませ〜!2名様ですね、ではこちらへどうぞ!」
(私&和樹)「ありがとうございます」
窓際の席に案内された。
(私)「あのさ」
私は死ぬまでにやりたいことを和樹に伝えた。
(和樹)「わかった。吹部系は安西先生に伝えとく。他にも手伝えることあったら言って?」
(私)「ありがと。」
(和樹)「そう言えばさ、佐野香織って知ってる?」
(私)「知らない…」
(和樹)「あ!あそこにいるやつ!」
あの和樹と話してた可愛い子じゃん…。
向こうもこっちに気づいたようで手を振っている。
和樹も振り返した。
…笑顔で。
(佐野香織)「そっち行っていい?」口パク
(和樹)「いい?」
(私)「…いいよ」
(和樹)「いいよー」口パク
(店員)「いらっしゃいませ〜!」
(佐野香織)「古西くん〜!! と…?」
彼女の顔が一瞬曇ったように見えた。
(私)「…宮田咲です」
(和樹)「幼なじみなんだ。」
安堵した表情も良くわかる。やっぱかずきのこと好きなんだな…。
(佐野香織)「座っていい?」
(私&和樹)「どうぞどうぞ」
四人席でよかった。
(佐野香織)「夏休みも会えると思ってなかった! 嬉しい〜!」
(和樹)「だな笑」
(佐野香織)「コンクール頑張ってね!応援しに行くね!!」
(和樹)「ありがと。」
…気まずい。
〜♪〜♪♪〜♪〜♪♪♪
(和樹)「ごめん電話かかってきた」
佐野さんと二人きり…?
編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。