(私)「え、何で…?」
私の病室を訪ねてきたのは和樹だった。
(和樹)「咲のお母さんが今日仕事で一緒にいられなくて和樹くんがいれば安心だから!だって。」
(私)「あー、そうなんだ…」
和樹はムスッとした顔をした。
あ、これ不満な時の顔だ…
(和樹)「なんで教えてくれなかったの?」
(私)「迷惑かけたくなくて…。ごめん!悪かったよ!!」
(和樹)「仕方ないなー笑」
(私)「あのね、手紙書き終わった!」
(和樹)「じゃあもうあずかろうか?」
(私)「あー、でもまだ持ってたいかも。 書き換えるかもしれないし!」
(和樹)「わかった、じゃあ預ける時に言えよ? 忘れんなよ笑」
(私)「わかってるよ」
また友達みたいに接してくれる。
優しいな。やっぱり、
(私)「好きだな…」
(和樹)「…え?」
声に出てた…!?
編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。