第26話

隠してられない。
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2019/04/02 23:16
バスケ部ほとんどが、私とオッパに襲いかかってきた。

別に強くもなんともないけど、数が多いせいか、いつもより動きにくい。

私が目の前に集中していると、後ろから鉄パイプで殴りかかってきた奴がいた。

どんどん襲いかかってくる大人数に集中していた私は、それに気が付かなかった。
あなた

いった……。

頭に鉄パイプが当たり、血が流れる。

それでも目の前の敵に集中した。

もう一度パイプで殴られる危険性があるのも分かっている。

ただ、ここで振り向いたら大人数にやられることも分かっている。

パイプを振り上げる音がしたその時だった。
ユンギ
ユンギ
おいおい、笑わせんなよ。
喧嘩は素手でやるもんだろ?
俺の妹傷つけたら殺すからな。
あなた

オッパ……?

ユンギ
ユンギ
お前、頭から血出てる。
オッパの目つきが変わった。

私の周りにいた敵を、次々に倒すオッパ。

オッパ側にいた敵は、もう誰一人残ってなかった。
ユンギ
ユンギ
終わったぞ。
あなた

まだ数人残ってるらしいけど。

私が指をさした方向には、3年生と思われる人たちが残っていた。

たったの6人ほどだが、3年生となると簡単にはいかないはず。

その中には呑気に飴をなめている、ジョングクとか言うやつもいた。
チョンジョングク
チョンジョングク
へぇ、まあまあ強いじゃん。
お兄さんが強いのは知ってたけど。
あなた

なめんなよ、何年ヤンキーしてたと思ってんの?

部長(キムソクジン)
部長(キムソクジン)
うわぁ、あなたちゃんかっこいい!
ユンギ
ユンギ
お前は喧嘩しないんだよな。
部長(キムソクジン)
部長(キムソクジン)
うん!喧嘩に興味はないよ?
あなた

部長さんかっこいい。性格が。

部長(キムソクジン)
部長(キムソクジン)
顔は?
ユンギ
ユンギ
あなたはもう彼氏いるんだ。
それに俺もいる。
女落とすなら他あたってくれ。
チョンジョングク
チョンジョングク
何かっこいいこと言っちゃって。
部長(キムソクジン)
部長(キムソクジン)
そろそろ彼女探さないと。
あなた

求人サイト見てる人みたいに言わないで。
ガチで職探してる人みたい。

部長(キムソクジン)
部長(キムソクジン)
笑いのセンスもあるね!
やっぱり俺とお似合い!
???
何してるかと思ったら、やっぱりか。
先輩達何やってるんですか?
意識のある人たち全員が、声のする方に顔を向けた。
ミファ
ミファ
な、なんで?
それまで女子と話していたミファさんもビックリの人物は……。
ユンギ
ユンギ
お前なんの用事でここ来たんだよ。
チョンジョングク
チョンジョングク
誰?
部長(キムソクジン)
部長(キムソクジン)
おお、イケメン君だねっ!
あなた

ホビ!!

ホソク(ホビ)
ホソク(ホビ)
あなた、頭から血出てる。
そう言って頭を撫でてくれるのは変わっていなかった。

けれど、いつものニコニコした優しい目ではなかった。
あなた

ホビ?

ホソク(ホビ)
ホソク(ホビ)
ごめん、あなた。
僕もう隠してられないわ。





















先輩、僕も喧嘩に加わりますね。
先輩たちから来てください。

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