海人side
違う…違うんだ
俺は、あなた先輩と別れるために会いに行ったんじゃない
本当の気持ちを聞いて、それでもし、俺のことが好きじゃなくても絶対に離してやるか!
その勢いで行ったのに
何言ってんだよ俺
ダメだけど、絶対に会いに行ったらダメだけど
俺は教室を飛び出して
保健室に向かった
どうか…許してください
こんな俺だけど、もし俺でよければ…
保健室はシーンとしていた
絶対いるんでしょ?
いつもあなた先輩は保健室にいて…
あなた先輩はベッドのカーテンを開けると不思議そうに俺を見つめていた
俺は迷わずあなた先輩に抱きついた
気持ちを落ち着かせないと…
勢いで来たらまた傷つけること言っちゃうから
外…雨降ってきたな…
俺はあなた先輩の目を見つめる
絶対にそらしたりなんかしない
少し間をあけてあなた先輩はそう言いながらニコッと笑った
付き合ってない…?
だってあの時…今から俺の彼女って平野先輩言ってたことない?
俺を置いて…?
それは…
なんかあなた先輩かっこいいです…!!
俺もそんな風にかっこいい名台詞的なの言ってみたい…
あぁ…これじゃあ命令口調じゃん…
全然かっこよくないよ〜(泣)
あなた先輩から抱きつかれるの初めてすぎて緊張しかない…;;(∩´~`∩);;
うん、無理ぃ〜っ!!/////
どうしてそんな照れずに名前言えんの、先輩っ!?
顔赤いよ〜(/∀\*)
よし…!!
これであなた先輩GET!
なんだろう…前より嬉しいこの気持ち…
全力であなた先輩を愛することを誓うっ!絶対!
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!