第6話

6時限目
846
2019/10/05 02:41
穂希side

先生
はい、出席をとるので席に座ってください

その声に生徒たちは自分の席にもどる。



…にしても、あなた帰ってくるの遅いな〜
先生
あれ…栗原さんがいないですね、峰さんなんか聞いてる?
穂希
あ、たぶん保健室に…
先生
具合でも悪いのか?
穂希
いや、もう戻ってくると思うんですけど…
先生
そうか
穂希
あ、あの、先生
先生
どうした?
穂希
ちょっと見てきてもいいですか?
先生
あぁ、1時限目の授業に間に合うようにな
穂希
はい…

私は急いで保健室に向かった。

穂希
あなた?

保健室に入って周りを見ると
保健の先生
あら、峰さん?
穂希
先生しか…いないんですか?
保健の先生
あぁ…誰か探してる?
穂希
あの、あなた見ませんでしたか?
保健の先生
栗原さんなら今寝てるわよ笑

私は保健室のベッドにカーテンがかけられてるのがわかった。

穂希
なんかあったんですか?帰ってくるの遅かったし…
保健の先生
うん、なんかね、2年生の先輩達に言われたんですって
保健の先生
平野くんに近づくなって
穂希
…どうしてあなたに?
穂希
別にあなたは近づいてる訳じゃなくて!
保健の先生
峰さん落ちついて?
穂希
その事は…平野先輩は知ってるんですか?
保健の先生
…そうね
穂希
保健の先生
まだ知らないと思うわ
穂希
2年生の先輩達に言われたって平野先輩に言えばいいじゃないですか!
保健の先生
でも、栗原さんは絶対に平野くんに言わないで欲しいって言ってたの
穂希
…そんな
保健の先生
だから、少しだけゆっくりさせてあげて?
穂希
…はい
保健の先生
峰さんありがとね、栗原さんのこと心配して来てくれたんでしょ?
穂希
そりゃ私の家族みたいなものですから
保健の先生
そうね
穂希
じゃあよろしくお願いします…
保健の先生
えぇ、わかったわ

私は一礼して保健室を出た。

まさか私のいないうちにそんなことあったなんてね、びっくりだよ。

でも、今度からは必ずずっと一緒にいてあげるからね?
紫耀
紫耀
あ、お友達さんだ!
穂希
…ん?

私の背後から平野先輩の声が聞こえた。

そして先輩はこっちに向かって走ってきた。
紫耀
紫耀
ごめんね、急に笑
穂希
いや、どうかしました?
紫耀
紫耀
あなた…じゃなくて栗原あなたさん、知らない?
穂希
あ、
紫耀
紫耀
ん?
穂希
し、知らないです
紫耀
紫耀
嘘つき〜!本当は知ってるんでしょ?笑
穂希
紫耀
紫耀
ん?あ、もしかしてほんとに知らなかった!?
紫耀
紫耀
ごめんなさい!
紫耀
紫耀
じ、じゃあ笑

平野先輩が私に背を向け走って行こうと

した時、私は先輩を呼び止めた。

穂希
先輩…
紫耀
紫耀
ん?
穂希
何があったのかは言えないけど、あなたがどこにいるかは教えます…
紫耀
紫耀
ほんとに!?やっぱり知ってたんじゃーん笑
穂希
でも、約束してください
紫耀
紫耀
穂希
あなたに会ったら、笑顔で優しく慰めてあげて欲しいんです
紫耀
紫耀
…俺が?
穂希
平野先輩じゃないとダメです
紫耀
紫耀
そうなの?まぁ…わかった
穂希
あ、あと、根気が必要です!来ないでとか見ないでとか言われても絶対に負けちゃダメです!!
紫耀
紫耀
わ、わかった、頑張るよ笑

平野先輩に場所を教えるとすぐに先輩は走って行った。


平野先輩はあなたのことどう思ってるんですか?

好きなら告ってあげてください。

その方があなたも安心するだろうし。

プリ小説オーディオドラマ