第7話

7時限目
830
2019/10/06 04:29
あなたside



ガラガラガラ…


保健室に誰かが入ってきた。


怪我でもしたのかな?

でも今は先生いないし…


ベッドのカーテンがサッと音を立てる

わたし
!?
誰!?

でも、とりあえずは寝てるふりっと…

紫耀
紫耀
…ごめんな、あなた

こ、この声は平野先輩っ!?//





平野先輩はベッドの近くにある椅子に座った。

紫耀
紫耀
何があったか知らねぇけど、きっと嫌なことあったんだろ?

あれ…いつもと喋り方が違うような…?

紫耀
紫耀
これからは俺になんでも相談してこいよ?

平野先輩は私の頭をポンポンと優しく手で触れた。

そして平野先輩は立ち上がり、

紫耀
紫耀
授業始まるから行くね

と言って、

カーテンを閉めた時、
わたし
ありがとうございます…

平野先輩、私の事心配してくれてるから、お礼ぐらい言わないと


今ならカーテンがしまってるから平野先輩の顔見ないで喋れる。

この方が話しやすい。


私はベッドの上に体操座りをして、話し続けた
わたし
私、平野先輩に…憧れてました
わたし
でも、やっぱり、私みたいな人なんか、平野先輩のようなかっこいい人になれないんだなって思って
わたし
だから私…

シーンとしてるけど、平野先輩いるよね?
わたし
平野先輩?

もしかして平野先輩いないのかなって思ってカーテンを開けたら

平野先輩は私に背を向けうつむいてた。

わたし
どうしたんですか…?

何を聞いても返事がない


私はベッドから降りて

平野先輩の顔を覗き込んだ

わたし
平野先ぱ…

平野先輩は手で顔を隠して泣いてた
わたし
な、な、どうしたんですかっ!?
紫耀
紫耀
ごめん…
わたし
なんで謝るんですか!
紫耀
紫耀
俺、あなたの気持ちわかった
わたし
私の気持ち?
紫耀
紫耀
あの女子3人組だろ!
紫耀
紫耀
なんか言われたんだろ!
わたし
あ…
わたし
なんでわかったんですか…
紫耀
紫耀
前にもこんなことあってさ、てか、よくある事なんだよ
紫耀
紫耀
俺に近づいた人はあの3人組にいじめられて
紫耀
紫耀
そのいじめがどんどんエスカレートしてくっての?
紫耀
紫耀
あいつらにいじめられてる子たくさん見てきたのに、また助けられなくて…
わたし
そ、そんな…
紫耀
紫耀
怖かったろ?
わたし
こ、怖くないです!
紫耀
紫耀
そんな俺が情けねーよ
わたし
…情けなくないです
紫耀
紫耀
俺、あなたに憧れてるって言われてほんと嬉しいよ笑
わたし
…平野先輩は平野先輩のままでいてください
わたし
例え、助けられなくたとしても、平野先輩がずっと近くにいてくれれば、いじめられてても大丈夫ですから笑
紫耀
紫耀
…ほんとに?
わたし
はい!笑
紫耀
紫耀
ありがと笑
わたし
いえ!笑
紫耀
紫耀
でも、今度なにかされたら遠慮なく言ってこい!な?
わたし
紫耀
紫耀
どうした?
わたし
私なんかが頼っていいんですか?
紫耀
紫耀
もちろん!だって俺ら友達だろ?

友達…私が平野先輩と?


そうなんだ、友達なんだ。

紫耀
紫耀
あなた?
わたし
あ、はい!
紫耀
紫耀
どうしたの?笑
わたし
いえ!笑
平野先輩と話してたらなんだか元気出てきました!笑
紫耀
紫耀
そっか笑
よかった笑

こうやって話してるだけでも元気出てくるし

何より、平野先輩に友達って言われて嬉しい。

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