前の話
一覧へ
次の話

第1話

01
91
2019/05/09 07:10

「うっ、わぁ!やばい!今日も可愛いよ!!」

朝早くの教室に響く声とシャッター音

その声とシャッター音は一人の少女が登校する男子を見て発するものである。




ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

うへへ、今日も可愛かったなぁ……。なんて先程撮った写真を見て思ってると

「須藤って陸堂 新那 が好きなのか…?」

と人に聞こえないほどの声量で上記が聞かれた。
誰かと思って質問をしてきた方向をむくと

「……誰?」

と質問に質問を返してしまった。
けど、全く知らない人が机と椅子持ってきてたんだよ??こわーい。何この人。あっち行けよ

「え、俺?上前 蒼 (ウエゼン アオ)っていいます。って、同じクラスになるのこれで3回目だろ!?」

「え、嘘。まじで??なんかごめんなさい」

下後 くんとはこれで3回目なのか。全然知らなかったわ。

「いいよ、許す。」

と下後くんは言ったあとにふにゃ っと笑った。
こいつは女子に人気のありそうなやつだ…と察した。よし、関わらないでおこう。

「ありがとう、じゃあ私忙しいから話しかけないでね下後くん。」

「は?下後じゃなくて上前だから!!それに、質問に答えろよ!」

「……質問なんて私されましたっけ?」

うん、全く身に覚えがないな。
質問に質問返ししたことなんて覚えてるわけないじゃん。

「須藤さんは、陸堂新那 の事が好きなんですか?」

「え、好きだけどなんでそんなこと聞くん」

きょとんとした顔で答えると

「え、だって人の恋愛話って面白いじゃん。そのスマホの中身とかさ…ねぇ?」

こいつ、あれだやばいやつだ。
言葉で表せれないぐらい嫌な笑みを浮かべてるぞ。
もう、無視だ。これは、無視がいいパティーンの人だ。

「須藤は陸堂のどこが好きなんですか〜?」

「ねぇ、聞いてる?」

「須藤さーん」

「いい加減に反応しないとスマホの中身陸堂にバラすよ?」

ちっ、なんだよこいつは。

「てか、なんで下後さんはそこに居座ってるんですか。帰れくださいよぉ、」

「…んー。席替えしたから?ってか舌打ちだめ!それに、下後じゃなくて上前!」

席替えかよ……前隣だっ角田くん戻ってこい~。あ、丸沼くんか??
まぁ、どっちでもいいから戻ってきてーーー!!!!!!



そんなこんなで平穏な日々がこれから来そうにないです。

プリ小説オーディオドラマ