「おい、斗真、アイツになんか言われたのか?」
潤が俺の肩をブンブンと揺らす。
心配性だなコイツは。
「まぁね。」
かずごときに話を遮られるのに腹を立てた俺。
せっかく疑ってごめんって謝ってやろうと思ったのに。
「うわ、ガチあいつ有り得ねぇ。」
「うん。」
「雨降ってきたね。濡れて風邪でも引けばいいのに。」
「潤、性格悪いね〜(笑)」
「普通友達にこんなことされたらそんくらいは思うだろ(笑)性格悪いとか言うなよ(笑)」
「はいはいごめんねー(笑)」
潤の言った通り、雨に打たれて風邪でも引けばいいのに。
どす黒い俺。後で後悔する羽目に。
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。