第13話

第10話 変わるんだ
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2019/06/27 15:37
あの告白から3日がたった。





先生と合うとあの日の事を鮮明に思い出して苦しくて息が出来なくなりそうだから、学校へ行けない。





お母さんも何があったのか聞かずにそっとしておいてくれている。





このままでは前へ進めない。そう思うけれど、私の中の空いた穴はそう簡単に塞がってくれないのだ。





実緒にもあの日のことを相談できていない。





あの日たしか実緒が私に隠し事をしていると知ったんだっけ?





だから、私も実緒に何も言えずにいた。





「これから…どうしたらいいの…」







ピンポーン(ベルが鳴る音)





そんな事を思っていたら、タイミング良く誰かが来た。





「唯。お友達よ。」





私の部屋をノックしてお母さんがそう言った。





実緒が来てくれたんだ。





ドアを開けるとそこには、バツの悪そうな顔をした実緒が立っていた。





「久しぶり…。」






「久しぶり…。どうしたの?今まで家来なかったのに急に…」





「実は、やっぱり唯には隠し事したくなくてさ。」





実緒のその一言に驚いたと同時にとっても嬉しかった。





この3日間忘れていた感情だ。





「じゃあ、その隠し事って何だったの?」





「実はね…私彼氏が出来たの…笑笑」





「えぇ⁉️そーなの!もっと早く言ってよ!なんか、隠し事されてるからもっと私に知られたらまずい事なのかと思ってた。」





「ごめんごめん笑笑なんか唯すっごい傷ついちゃったなって思って、実はこんなハッピーなニュースでした!とは言いづらくて…」





「なんだ…ふはははは笑笑」





「あははははは笑笑」





私たちは久しぶりにたくさんたくさん笑った。





それだけであの憂鬱な気分は吹き飛んでいった。





友達とは、やっぱり1番のエナジードリンクだ。





「あの日に呼び出されてて、あの後告白されたんだ。だからまだその時は彼氏とかじゃなかったから言うのもなんかなーって」





「なるほどね笑笑
私がくだらない誤解をしてただけってわけだ笑笑」





「でも、私のせいで唯不登校になったんだよね?ごめん…」





「あ、あや…そーゆーわけじゃないんだ。」





私も実緒に隠し事してた。





でも、実緒はちゃんと言ってくれたし私もちゃんと言わないとな。





「実は… 」





私は先生のとのことを全部話した。





「そう…だったんだ。知らなかった…。」





「私こそ言ってなくて、ごめん。私もこの気持ちに気付いたのが最近だったから…」





「ほんとにね!言ってくれないなんて怒るよまったく!笑笑
だから、私への謝罪だと思って明日から学校に来なさい!」





実緒がニコっと笑いながらそう言った。





あー、叶わないなぁこの子には笑笑





「分かったよ…笑笑」





「それでよし!唯が元気になって良かった笑笑
伊藤先生の事は忘れよう!もっと違う人に恋してJKライフ楽しまなきゃ笑笑」





「そうだね!うん!よぉーし、彼氏作るぞ!」




「うん!そうだそうだ!じゃあ、今からメイクの練習しよ!笑笑
可愛く〜なるぞー」





「おー!!!!!笑笑」





こうして、私は新しい恋を探すと誓った。









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