私があの先輩を好きになった理由?
あれは、入学式の日かな?
その時はひと目見て
かっこいい先輩だな。
ぐらいだった。
だけど、
入学から、
一週間ぐらい経って
少しずつ学校にも慣れ始めた頃。
私は、
中学からの親友
山田涼(やまださやか)
と
屋上でお弁当を食べてた時、
なんでか知らないけど、
その日の屋上はものすごく混んでたんだ。
そこに唯一開いてる
場所を見つけて、
私と涼は
他愛もない話をしてた。
けど、
私達の後ろで
明らかな歓声が聞こえた。
何事かと思って振り向くと
そこには、
学校のアイドル
マサイ先輩
私の初恋の相手、そう、あなたがいたの。
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!