「はぁ、暇だな…」
他のオッパ達は打ち合わせなどの仕事で相手してくれる人がいないので1人で事務所を散歩していた
ちょうどユンギオッパの作業部屋を通るとドアが少し開いていた
(珍しいな、ドアが開いているなんて…)
ユンギオッパの作業部屋にはロックがかかっているのでいつもは閉まっているのだ
なので開いているなんてとても珍しかったのだ
(そうだ、ユンギオッパに構ってもらおうかな!)
誰かにかまって欲しい一心でドアを開けた
案の定、そのには誰もいなかった
「なんだ、オッパいないのか…お!」
あなたが見つけたのはいつも作曲の時に使っているピアノだった
(懐かしい…勝手に触っていいかな?)
そんなことを思いながらも、椅子に座り、弾き始めた
(あぁ、日本にいた頃を思い出すな…)
あなたは少しだけピアノをやっていたことがあったのだ
弾き終わった時、ノックするのが聞こえて振り向くとユンギオッパが立っていた
その顔は真顔でとても怖かった
慌てて立ち上がった
「あ、あの…ごめんなさい、オッパ。勝手に入ってしまって」
SG「どうやって中に入ったの?ロックがかかっているはずなのに、」
「少しだけ開いていてて、中に入ったらオッパがいなくて、ピアノがあったから弾きたくなっちゃって…」
恐る恐るオッパの顔を見るとまだ真顔のままだった
「ごめんなさい、もう勝手に入らないから、だから怒らないで」
SG「誰が怒ってるって?」
「え?」
SG「確かに、勝手に入るのは良くないけど、いい演奏が聴けたし、上手だったよ、」
その言葉に顔を上げるといつもの優しいオッパの顔だった
怒らせてしまったという恐怖心から安心したのか涙目で座り込んでしまった
SG「あなたヤ~なんで泣くの、オッパは怒ってないよ!」
「オッパの顔が怖かったんだもん!」
SG「ごめんって、オッパも悪かったよ、だから仲直りのハグしよ!」
こうして無事に仲直りをして一件落着!
この気を境に作曲を一緒にするようになって作業部屋の暗証番号を教えてもらえたあなただった
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。