第20話

第16章 春風
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2020/05/18 09:22
どうも嫌な予感がした。
その予感を的中させるが如く、女の人が「晋助様ー!大変なんす!似蔵の奴が暴走して……!」
と走りながら高杉に報告しに来た。

「銀時達は?」
「桂は分かんないんすけど、白夜叉は暴走した似蔵と戦っているっす!」
『ー!?』
「(○○)、行くぞ!」

私達は高杉達を無視して奥の方へ進んだ。
たどり着くと銀時達が似蔵?と格闘して
いた。
『桜夜、合わせてよ!』

「そっちこそ!」
勢いよく斬りかかり、コードの様な触手を切り落とす。
「(○○)、桜夜!?」
「2人共どうしてここに!?」

『説明は後でする。それより銀時!』
「高杉が多分桂探しに行った。面倒な事になる前に捕まえてきてくれ。」
「でも、(○○)達を置いて行くなんて出来ないアル!」

神楽ちゃんの言葉を無視して私は銀時に
『どうにも嫌な予感がするの。』
と伝える。
「それは"どっち"の感だ?」
『決まっているでしょ?』

ニヤリと笑いながら仕掛けられた攻撃を弾き返す。
『"こっち"の方よ。』
今の私は完全にあの頃のモードだ。この時の私の予感はほぼ毎回当たる。

「じゃ、大人しく従っとくわ。姫さん。」
肩を手でポンっと叩くと、まだ納得していない新八君達を連れて行った。
『さーて、それじゃ……』
「久々に行くか。」

攻撃をまたもや弾き返すと、スピードと威力が少し上がる。
『いい感じじゃん。そう来なくっちゃ!』
「このくらいお互い本気なんだ。だったら……」

『「攘夷志士 [夜の桜姫]……!期間限定で舞い戻ってやるよ!!」』
そこからはすぐだった。
私達が"桜奥義"を使い、触手を切り落としながら距離を詰め

『「はぁぁぁっ!」』
バギンッと音を立てて紅桜を折る。
すると似蔵は無数の蛍のように青空の中にゆっくりと消えていった。
「おっし、片付いたし帰るか。」

『銀時達は?ほっといて平気なの?』
「高杉より厄介な奴はもうこの船にはいないし大丈夫じゃね?
それに、ザコ相手には負けないだろ。」
「でも相手は春雨ですぜい。旦那達でもキツイんじゃねぇですかい?」

『あー、まぁでも高杉が居るし最悪平気でしょ。
高杉なんだかんだ言って銀時達は自分で殺したいだろうし。』
「……それには同感するんだが、お前今誰と話してる?」

何故か桜夜が当たり前の事を聞いてきた。今話しているのは喋り方と声的に……うん……?
『あれ、えっーと……?もしかしてこれ?』
「やらかしたな(○○)。」

「それで?詳しく話聞かせて貰おうじゃねぇか?」
ば、バレたー!もしかして嫌な予感ってこれぇ!?
もう隠す事は不可能なので、私はため息をつくと正直に

『今まで黙っていてすみませんでした。私達は元攘夷志士の[夜の桜姫]です。』
「だが、今は活動に参加するつもりもないし、真選組を裏切るつもりもない。今のやり方気はに入ってないしな。」

「んなのとっくに分かってまさぁ。一応今の聞いておきたかっただけですしね土方このヤロー。」
「うるせぇよ総悟。それよりも……」
と言って私達を見ると
「「とっとと帰るぞ/帰りますぜ。」」

『……!はい!』
「帰って一杯やろうぜ!」
そうして私達は道中無事に合流した万事屋3人と一緒に帰りました。
ー紅桜篇 完

作者から
まだ終わりませんからね!?ひと段落着いただけであって、まだまだ続きますからねー!?
「うるさい!なんで俺の出番がないんだー!俺局長兼お父さんなのにー!」
「いや局長はお父さんじゃないでしょ!ってかそんな事よりも!」
「「作者出番寄越せー!!」」



「ずっと……スタンバっていました。」
<俺達出番無いし紅桜篇と結構違うじゃねーか!>←プラカード

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