第29話

倦怠期
3,153
2023/05/16 22:55







付き合っていて、同棲してます。




長尾side



倦怠期、なんかな。

最近みっちーが冷たい。


話しかけても無視されたり仕事が早く終わっても家に帰

ってくるのが遅かったり。

メールやって既読スルーで返信が来ることはない。


悲しいけどしばらくしたら元に戻るって考えるようにし

て毎日を過ごしている。


今はグループでの仕事のため楽屋に居る。



道「丈くん〜!!」


長「はぁ、、」


和「なんかあったん?」


長「大橋くん..」


和「みっちーのこと?」



大橋くんは俺の元気がないことに気づいて話しかけに来

てくれた。



長「最近みっちーと全然話せないんです。」


和「お互い忙しいんか?」


長「みっちーが忙しくて、でも仕事が終わってもすぐ帰

ってこなかったり話しかけても無視されたりするん

です。」


和「それは倦怠期やんなぁ。」


長「やっぱそうですよね、」


和「倦怠期のときって距離置いたらええって聞くで?」


長「それでなくなりますかね...」


和「試して見なきゃ分からへんなぁ。あ、無理にしなく

てもええからな?」


長「はい、ありがとうございます!」




距離を置くって言われたけど離れたくはないんよな。

耐えられへんっていうか、、

まぁみっちーは嬉しいかもやけど。




仕事が終わってみっちーに話しかけた。



長「み、みっちー」


道「...なんや」



みっちーは丈くんと笑顔で話してたけど俺が話しかけた

ら嫌そうな顔をした。



長「今日もうなんもないよな?一緒に帰らへん?」


道「無理」


長「あ..わかった、」



即答やったな、、

傷つくけど仕方ないよな。



恭「みっちー今日なんか予定ある?」


道「特には無いな」


恭「ご飯食べに行かへん?」


道「ええよ、行こ」


恭「謙杜も行く?」



高橋くんに聞かれて顔を上げるとみっちーが冷たい目で

俺を見ていた。






俺が行ったところで気まずいだけやし、高橋くんにも気

遣わせちゃうと思うから俺は断って家に帰った。




みっちーと最後にご飯食べたのいつやっけ。


みっちーは外食するようになって俺が作った物を食べる

ことがなくなった。

作ってもいらないとか、面倒臭いからつくるなって言わ

れる。



長「いたっ、」



涙で視界が滲み、野菜を切っていたため指を切ってしま

った。



長「もう、無理なんかな」









22時に玄関の開く音がした。

俺はテレビを消して玄関へ向かった。



長「おかえり、笑」


道「......」


長「...ただいまも言えへんの」


無意識に言っていた。


すぐ謝ろうとしたけど、


道「は?めんどくさ...」


そう言われて俺自身限界やったのかもしれない。



長「なんやねんそれ!!最近冷たすぎん!?」


道「別に冷たないしほんまにうざいわ..」


長「うざいって..」


道「お前の声頭に響くねん、聞きたないわ」


長「....わかった、もういい別れよ」



俺はみっちーに別れを告げた。



道「...そうやな、俺ら合わへんわ」











もともとみっちーの家やったから俺が出ていく。


少し止めてくれへんかなって期待したんやけどやっぱり

みっちーはもう俺のこと好きじゃなかったんかも。





長「...さよなら」












大橋side


テレビを見ていると謙杜から電話が来て出る。



長「大橋くんっ..泣」


和「謙杜、?」



謙杜の声は震えていて泣いているとすぐわかった。



長「今から..家行ってもいいですか?泣」


和「、ええよ?」









それから数分後に謙杜が家に来た。



謙杜をリビングのソファーに座らせて何があったのか聞

いた。



長「みっちーと、喧嘩して..それでっ別れるって言って

もうた、泣」


和「なんで喧嘩したん、?」


長「俺がただいまも言えへんのってみっちーに言って、

すぐ謝れば良かったのに言い返しちゃって..」


和「別れよって言ってみっちーはなんて?」


長「俺ら合わへんって。」


和「.....」


長「止めてくれへんかなって思った、自分から別れ告げ

たくせに馬鹿ですよね、泣」


和「馬鹿やない、」


長「相談乗ってくれたのにごめんなさいっ泣」


和「謝らんといて、謙杜はなんも悪くないから..」


長「今日泊まってもいいですか、?」


和「ええよ〜、家は大丈夫なん?」


長「はい、みっちーと同棲はしてたんですけどまだ自分

のマンション解約してなかったので..」


和「そっか、お風呂入った?」


長「入ってきました」


和「じゃあ寝よか、俺布団で寝るから謙杜はベットで寝

てな?」


長「はい、ありがとうございます」








別れたんや、道長...

倦怠期なんは楽屋で見てて分かったんよな。

みっちーと一緒におった丈くんも、他のみんなも気づい

てた。

大吾は道長のファン?オタク?やから驚いてて泣きそう

になってたけど。



長「ふっ、うぅ..泣」



謙杜の泣き声が聞こえてくる。


たくさん泣いて目が赤くなってたから明日腫れてまう

な、、



和「謙杜、寝れる?」


長「おおぁしくん..辛い、泣」


和「っ、一緒寝る?」


長「一緒に寝てください泣」



ベッドに入って謙杜を抱きしめ背中を撫でる。

そしたら安心したのか寝息が聞こえてきた。



和「目ぇ真っ赤やなぁ、、」



長いまつ毛が濡れていて白い肌には涙の跡がある。

見ているだけで胸が痛くなる。



和「丈くん、みっちーのことなんか知らんかなぁ」



明日丈くんと仕事があるためその時に聞くことにして俺

は眠りについた。









丈「別れたんか...」


和「そうなんよ。丈くん最近みっちーと居たやろ?なん

か知ってることある?」


丈「みっちー最近悩んでたな」


和「悩んでた?」


丈「謙杜のこと好きなはずなのに分からんくなってきた

って。仕事も忙しくてちゃんと話す時間もなかった

らしいし」


和「.....」


丈「仕事でのストレスも全部謙杜にぶつけて酷いことば

っか言うてまうって、どうすればええって聞かれた

な、」


和「みっちー、謙杜のことちゃんと好きなんやな。」


丈「みっちー謙杜の話ばっかしてるしな」


和「やり直せへんのかな、」


丈「2人次第やな」



みっちーも別れたこと後悔してるはずや。

話し合ってまた前みたいに戻ってくれへんかな。



丈「とりあえず俺らは見守ってようや」


和「...せやな、」






丈くんと話してから数日。

7人での撮影があり楽屋で待機する。

みっちーと謙杜は少し、いやかなり痩せてて目の下に隈

があり元気がなかった。



流「最近仕事忙しい?」


道「まぁ、はい..」


大「時間あるから寝とき、」


道「はい...長尾、」


長「っ、ぁ...」



みっちーが謙杜に話しかけた。

しかし、謙杜はみっちーを見た後すぐに視線を足元に逸

らして震えている。



道「その...」


長「...っ、泣」


和「謙杜、飲み物買い行こや」



謙杜の様子がおかしかったから声をかけた。


楽屋から出て人目のつかないところまで移動すると謙杜

が泣きながら謝ってきた。



長「ごめっ、ごめんなさいっ泣」


和「謝らんで、どうした?」


長「みっち、と話したいのにっ声..出なくてっ泣」


和「出ない?」


長「俺の声、響いてうるさいし..聞きたないって...やから

話せない、こわいっ、泣」


和「、みっちーはそんなこと思ってへんよ」


長「でもっ泣」


和「やってみっちー謙杜の声大好きやもん」


長「へ、」


道「長尾!」


長「みっ、ちー?」


和「...先行ってるな、」



ちゃんと話し合えば2人は大丈夫や、



俺は2人きりにするために楽屋に戻った。









道枝side



長尾の傷ついた顔を見る度に後悔してた。

仕事がうまくいかなくてイライラして愛しい恋人に当た

ってた。


長尾は繊細やから大事にせなあかんって分かってるのに

長尾の優しさに甘えてつい言ってしまった。

陰で泣いてることも分かってたし無理やり笑顔を作って

接してくれてることも知ってた。


なのに傷つけてしまった。

別れるって言われた時は自業自得やんなって思った。



数日間長尾が居ないだけで辛くて何も食べる気になれな

かった。


いつも一緒に寝ていたベッドに長尾の温もりを感じなく

て不安になって寝れなくなった。



もともと俺は愛情表現をするのが苦手で好きって言った

事があまりない。

ハグやキスも長尾からされたらする感じやった。



ずっと不安にさせてたんやと思う。

ちゃんと伝えとけば良かったって今更思った。



仕事で久しぶりに長尾を見た時は驚いた。


痩せていて顔色が悪く元気がない。

目元が赤くなっていてたくさん泣かせてしまったんだな

と分かった。


謝りたくて声を掛けたけど長尾は下を向いて震えてい

た。

長尾が大橋くんと楽屋から出ていくと他のメンバーがそ

ばに寄ってきた。



恭「なぁ、謙杜と別れたん?」


道「別れた、俺のせいで..」


流「別れたないって言わなかったん?」


道「そんなの言う資格ないです..自業自得やし、」


大「みっちーは別れてよかったって思ってるん?」


道「一緒におっても傷つけるだけやしよかったん、やな

いかな..」



別れてよかったなんて思ってない。

別れたくなかった。

でも謙杜の傷ついた顔を見ていたくなかった。



丈「全然良くないわ」


道「え、」


丈「みっちーと別れてから謙杜泣いてばっかで寝れてへ

んって大橋が言ってた。謙杜は別れたこと後悔して

る。自業自得やって言って..」


道「......」


大「自分の気持ち、謙杜に伝えてき」




気づいたら俺は楽屋を飛び出して長尾のことを追いかけ

てた。




長尾を見つけて名前を呼ぶと、大橋くんが先に行ってる

と言って2人きりにしてくれた。



長「ぁ...っ、」


道「長尾、ごめんっ!」


長「っ!!」



長尾を抱きしめて謝罪する。



道「無視してごめん、たくさん酷いこと言って傷つけて

ごめん、ほんまにごめんなさいっ泣」


長「......」


道「別れたこと後悔してた。ほんまは別れたない、泣」


長「ぉ、れ...っ」


道「うん、」


長「俺の、声..っ嫌やない?泣」


道「嫌なわけない、嫌なとこなんてない、、長尾の全部

が好きやから..泣」


長「俺もみっちーのこと好き..やり直したいっ泣」


道「俺もやり直したい、泣」





俺と長尾はしばらく泣いていた。

涙が泊まって呼吸が落ち着いた頃、長尾が口を開いた。



長「付き合うってことでええの、?」


道「うん、俺でよければ付き合ってください。」


長「...みっちーやないと付き合わへんし」


道「ぇ、//」


長「は、はよ戻らんと!!みんな心配してると思うし」


道「あ、長尾待ってや!」



手を繋いだまま楽屋のドアを開けて入った。

5人の視線が一気にこちらに向いて恭平と流星くんと大

橋くんは優しく笑って大吾くんは号泣した。

丈くんは俺と長尾の前に来て無言で抱きしめてきた。



丈「よかった、」


長「丈くん、」



丈くんの目には涙が浮かんでいた。



和「丈くんな、2人のこと1番心配してたんよ。別れたら

どないしよーってさっきも泣きそうなってて」


丈「余計なこと言わんでええねん、、」


道「心配かけてごめんなさい、」


丈「...もう大丈夫なんか?」


道「はい。戻りました」


大「よかったなぁ、俺もハグしたいねんけどー泣」


恭「俺もしたいです」



みんな俺たちのところに来て抱きしめてくる。



流「いつもの道長に戻ってほんまによかった」


和「みっちー、謙杜。これからも大変なことがあるけど

抱え込まんといてな?絶対俺らに相談すること!」


道長「はい!」




和「じゃあ仕事終わったらみんなでご飯食べ行こか!」


丈「行こか、大橋の奢りで笑」


和「ちょ、なんで俺やねん!笑」


大「俺流星の隣で食べるー!」


流「恭平隣座ろ」


大「えっ..」


恭「俺焼肉食べたいっす」


和「ええなぁ〜!丈くん、一緒に払わん?」


丈「なんでや、まぁええけど笑」


大「丈橋の奢りや〜!!」


恭「じゃあ今から行きましょ」


道「まだ仕事してへんやん笑」


長「みっちー」


道「ん?」


長「これからも、よろしくな?」


道「こちらこそよろしくな、っ!」



長尾に服を引っ張られてキスされた。

唇を離して顔を見ると真っ赤にしながらも嬉しそうに笑

っていた。



和「謙杜大胆やな〜!!」


流「イチャイチャせんといてや〜!」


恭「えぐ笑笑」


大「道長尊い...」


丈「大吾、鼻血!!」



俺は長尾の耳元に口を近づけて、


道「愛してんで、謙杜」


と言った。












倦怠期ってなんか良いですよね、上手くは書けませんが

好きです🫰🏻





道長のCM可愛すぎて..

見た時に俺スカを思い出しました笑

またドラマ共演してほしいですね〜!



円盤も4月に発売でしたね!

コンサート行けなかったので嬉しいです🫶🏻







プリ小説オーディオドラマ