第57話

56話
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2021/05/31 10:06
3ヶ月の秘密の特訓を終えたあなたたちは格段に魔力の量が増え、新しく魔法を覚えることが出来た。大魔闘演武、予選の空中迷宮を夜通し行ったせいかあなたは眠たそうにしている。
貴「…でも、私たちが2チーム出てもいいんですか?」
マスターは、ナツ達には知らせていないが、ギルドで各2チームがこの大魔闘演武に出場できる。
ガ「ギヒ、火竜の奴ぶっ飛ばしてやるぜ」
そして、何故か同じ妖精の尻尾なのにナツのことを敵対視しているガジル。
ミ「まぁ、まぁいいじゃない」
貴「ウゥ…ミラさんも乗り気だし…」
あなた、ガジル、ミラ、ラクサス、ジェラールがBチーム。ナツ達がAチームだ。
ラ「怪我しねぇ程度に頑張れよ」
貴「うん!頑張る!」
ワーワーと観客達が騒いでいる。もう少しで呼ばれる時間だ。
?「さぁ、予選2位チームの出場です!」
司会者に呼ばれ、あなた達Bチームが会場に向かった。
貴「?!ガジルさん?」
グイッとあなたを引っ張りそのまま会場に向かうガジル。
ガ「虫除けだ」
貴「?虫?」
ガジルの行動に理解出来ないあなただが、嫌ではないので何も抵抗せずに進んでいる。
ミ「フフッ、可愛いわね」
ラ「ケッ…あの野郎…」





























***



























貴「アハハ、どーも」
会場に出るとやはり観客やギルドの魔道士達はザワザワとざわついている。
ル「あなた!アンタも出るの!?」
貴「アハハ、うん頑張るよ」
ニコニコと笑っているあなたはルーシィに手を振っている。
ガ「…来たか」
すると、大歓声の中やって来たのは現フィオーレ一番のギルドである剣咬の虎がやって来た。
貴「わぁ…凄い声援ですね」
大歓声の中やって来た剣咬の虎の中にはもちろんガジルが大っ嫌いなスティングの姿があった。
ス「!あなたさーん!!愛してますよー!!」
貴「!?!?なっ!?///」
なんと大勢の観客そして、隣にガジルがいるのにも関わらず、爆弾発言を落とスティング。
ガ「ぶっ飛ばす」
貴「ガ、ガジルさん!目が、目が怖いです!!」
スティングの発言にブチギレているガジルを何とか抑え込むあなた。
ラ「同意見だな…あのガキ潰すか」
貴「お兄ちゃん?!怖い!怖いから!!」
なんと、ラクサスもスティングにブチギレている。これは、流石のあなたでも手に負えない。
客「おい、あなたって…」
客「ほら、結構昔に週間ソーサラーに出てた…」
客「あー!!"彼氏募集中"って見出しの…」
なんと、7年間前の記事を覚えられていたのだ。あなたは恥ずかしくなりガジルの後ろに隠れた。
貴「彼氏はガジルさんだもん…」
ガ「…」ニヤッ
可愛いことを言ったあなたを見てガジルはラクサスの方を向き凄い顔をしている。
ラ「クソガキ…」
ス「あなたさん捕まえた」
貴「…え」
ガジルの後ろに隠れていたのにあなたは何故かスティングの腕の中に移動している。しかも、剣咬の虎のチームの中だ。
貴「?!////は、離して!!」
ス「だーめ」
何とかしてスティングから離れうとするあなただが、後ろから抱きしめられているため思うように動けない。
ガ「おい、いい加減にしろ…ガキ」
貴「ガジルさん!殴っちゃだめ!!」
すぐにあなたの元にガジルが駆けつけそのままスティングを殴ろうとした時、あなたがギリギリのところで止めてくれた。
貴「ホッ…スティング君!いきなりこんなことダメしちゃでしょ!」
ス「エヘヘ、怒ってる(名前)さんも可愛い〜」
完全に鼻の下が伸びているスティング。ガジルは湧き上がる怒りを何とか静めているが、時間の問題だ。
司会者「一人の女性を巡ったバトルです!これは熱い!」
貴「変なこと言わないでください!!」シィー
あなたは司会者に向かって静かにしてくれといつジェスチャーをしたが、全く聞いてくれない。
ガ「いいか、ガキ…こいつは俺の女だ」
ス「だから、独占欲強すぎですって」
完全に殴り合いの1歩手前まで来ている…司会者の人も止めない。
貴「…喧嘩する人嫌いです」
あなたがウルウルと目に涙を浮かべながら2人に伝えると、2人はすぐに顔を背けた。
ル「わかりやす!?!」
あなたのおかげで何とか殴り合いには発展しなかったが、次も止められるとは分からない。
ガ「いきなりいなくなりやがって」
貴「わ、私もビックリしたんですよ?!」
ガジルに連れられ妖精の尻尾Bチームの元に帰るあなた達。
ス「あなたさーん、いつでも来ていいですからねー」
ガ「…クソガキ」
ブンブンっとあなたに手を振っているスティングに凄い顔をして中指を立てているガジル。
貴「顔が怖いですよ」

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