第7話

6話
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2021/05/29 00:54
貴「あーあー、結局こうなる」
ラ「あー?…あ、コレうめぇな」パクッ
ルーシィさんのお家でお泊まりをするという嘘はことごとくお兄ちゃんにバレてしまい普通に家に入ってきた。それに、冷蔵庫にあったアイスまで食べている…
貴「ハァ…返してよー」
ラ「やだ」
お兄ちゃんにアイスを返してと言っても返してくれない。私が買ったんだよ!!?
貴「ムゥ…お兄ちゃんのドケチ」
ラ「"ド"をつけるな"ド"を」
私がグチグチ言っても一行に帰る気がない。むしろくつろいでいる。ソファにドカッと腰をかけてるし…
貴「ハァ…もういいもん」
いくら言っても聞いてくれないお兄ちゃんの隣にちょこんと座った。アイス取り返さないと…
ラ「ほれ、あーん」
貴「あーんじゃないよ!返してよー!」
何とかしてお兄ちゃんが持っているアイスを取り返そうとするが、全く取れない。
貴「サイテー、お兄ちゃんサイテー」
ブーブーとブーイングをしてみるが、お兄ちゃんはニヤニヤしながら私の事を見ている。
ラ「…遅めの反抗期か?」
貴「反抗期ですよー!!」
プンスカと怒ってみるが、全く聞いていない。すると、ポッケに入れていたタバコを加えだした。
貴「私の家は禁煙です」
口に加えているタバコを没収し背中の後ろに隠した。少し、不貞腐れながらも納得してくれた。
ラ「分かった、分かった」
貴「…ハァ…私眠いから寝てもいい?」
大きなあくびをしてしまった。このところ色んなクエストやってきたからな…エルザさんと一緒に行ったクエストが1番こたえている…
ラ「あぁ、疲れてんだろ?寝ろ寝ろ」
目を擦りながら眠そうにしていると、お兄ちゃんは寝てもいいと言ってくれた。絶対に冷蔵庫漁るな…
貴「うん、分かった…おやすみ」




































***





























貴「んー…フワァァア…おはようございます…」
目を擦りながら眠たそうにFairytaleのギルドにやってきたあなた。中に入ると何故かザワザワと騒がしい。きっとまたナツ達が何かしでかしたんだろう。
貴「?どうしたんですか?」
カウンターで酒を飲んでいたカヤに騒ぎの元凶を聞いてみた。
カ「ナツ達が勝手にS級のクエストに行っちまったんだよ」
貴「…えぇ!?S級の!?」
眠たそうに閉じられたあなたの瞼が一気に開いた。まさか、S級のクエストに勝手に行ってしまうなんて、誰が予想できるだろうか。
カ「しかも、ルーシィも行っちまったんだって」
貴「ル、ルーシィさんまで…大丈夫かな…」
S級のクエストがどれほど難しいのかあなたは十分知っていた。ギルドの皆がざわついている中、あなたはマスターの元に向かっていった。
貴「あの、私が連れ戻しに行ってきます!」
ミ「だめよ!危険すぎるわ!」
あなたの発言にギルドの皆がもっとざわついた。あの、危険なクエスト嫌いのあなたが自分から危険なクエストに行こうとしているんだ、無理もない。
ラ「却下だ」
貴「ウワッ!?ビックリした…」
すると、2階に上がっていたラクサスがあなたの隣にスタッと綺麗に着地した。
ラ「んな危ねぇクエスト行かせるか」
貴「ひ、ひとりで行けるもん!」
何とかしてギルドの皆を説得しようとしているが、S級のクエストはとても危険なため首を縦に振ってくれる者はいない。
グ「そんな顔すんなあなた」
心配しているあなたの頭をポンポンっと撫でてくれたのはグレイだ。
グ「俺が連れ戻す」
貴「!?…でも…」
グレイ本人もS級のクエストがどれほど危険かなんて重々承知の上だ。しかし、彼は動かずには居られなかった。
グ「俺に任せとけって、そんな顔すんなっての」
貴「ウゥ…グレイざぁーん」
グレイはすぐに準備を初めて、ナツ達のことを連れ戻しに言ってしまった。
貴(…グレイさん、ナツさん達のことお願いします…)

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