第8話

久しぶり
16
2024/02/22 11:02
次に彼女と会ったのは半年後だった。
活動が忙しくなり、連絡先も交換していなかったので彼女とは疎遠になっていた。
けれどSNSをみるとたまに更新されていたり、ファッションショーなどもあったので忙しかったのだろう。

今日は久しぶりに連続で休みがある日だ。少し、会ってみたくなり、訪れたくなった。名刺に書かれてある住所と自分の記憶を頼りに歩いていく。

道中ののんにあった。
woozi
woozi
久しぶりだな、元気かー?
にゃーん
ののんは俺の足に擦り寄る。そして、道案内をしてくれているのか、俺の前を歩き始めた。



白い建物が見えてきた。

インターホンを鳴らす。
キリカ
キリカ
はい…あ、え!?
woozi
woozi
突然、ごめん。ちょっと会いに行こうかと
キリカ
キリカ
また、散らかってるけど…どうぞ…
以前より散らかった部屋に廊下。ただ、この散らかり様は散らかったというより散らかしたのほうが合っていると思う。
その証拠にキリカは疲れきっていた。




何の変哲もない彼女の部屋。ここに来るのは2回目だ。

俺は、何があったのか聞くことにした。
woozi
woozi
なにか、あったか?
キリカ
キリカ
Aがどっか行った。
ただ、それだけ喋ってキリカは泣き出しそうだった。
woozi
woozi
キリカ
キリカ
いつもと違うから多分そう…
彼女の目から涙が落ちる。

そういえば、少し前にAから連絡が来た。
共通の知り合いA
共通の知り合いA
お!やっほーウジー!!!
woozi
woozi
なんだよ、相変わらずだな
共通の知り合いA
共通の知り合いA
頼みがあるんだけどさ、キリカのこと、ちょっと気にかけてやってくんない?
woozi
woozi
なんで俺が…まぁいいけど…
共通の知り合いA
共通の知り合いA
うん、ありがとう。
じゃあな
こういうことだったのか

背中をさすりながら思い出す。
キリカ
キリカ
………っ…
彼女は声を上げて泣かなかった。

そして声を上げない理由がわかった気がする。

痩せたのだ

それもかなり。

手から伝わってくる感触が、危険だと知らせる
woozi
woozi
なぁ、キリカ、お前いつから飯食べてないんだ?
キリカ
キリカ
わかんない…食べる気に…ならない…
食欲ない………
woozi
woozi
なんか食べろ。そんで、もっかい泣け思いっきり
食べなければいけないということは本人もわかっているのだろう。渋々頷いた。

出前も取らない、飯も滅多に食べに行かない。

俺は以前、メンバーとキリカとAと一緒に行った店に誘った。









店内
woozi
woozi
ん。
キリカ
キリカ
あ、ありがとうございます…
そういってキリカは栄養を取り始めた。
キリカ
キリカ
あの、迷惑かけて、ごめんなさい…
woozi
woozi
全然迷惑じゃないし、Aから頼まれたんだよ。
キリカのこと見てやってって
キリカ
キリカ
そう、なんだ…
woozi
woozi
お前、Aのこと好きなのか?
キリカは首を横に振る。
キリカ
キリカ
私、恋愛は向いてないです
それに、よくわかんないです。
woozi
woozi
何が?
キリカ
キリカ
人を好きになるってどういうことですか…?


俺は感じた。

キリカはわからないことが多すぎる。

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