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もう誰でもいい、ぎゅー、ってして、『頑張ったね』って言ってほしい…
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俺は紫耀を強く抱き締めた
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あーあ、上手く笑えてない…
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俺は涙を堪えながら廉の顔を見た
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俺は廉の声を無視して小走りで楽屋に向かった
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〜 夜 〜
暇だなぁ、…廉と話せないから…
廉の出てるテレビでも見よ…
司会『廉くんは好きな女性のタイプとかなんなの?』
…、俺、笑えてない、…
可愛くもないじゃん…
こんなんじゃ廉の彼女失格だよ…
鏡の前に立って、笑顔の練習をした
…全然、ダメだった。
もっと頑張らなくちゃいけないのに、…
もう、明日行きたくない、
遅めに行こっかなぁ、…
〜 翌日 〜
みんな揃ってる…、のに、誰も返事してくれない、
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…なんか怒ってる、?
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奏叶くんの腕に絆創膏が何枚も貼ってあった のが見えた
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何、?意味がわかんない、
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俺の腕を強く引っ張り、隣の部屋に入った
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俺は涙を急いで拭いて楽屋に戻った
こう言うしかないじゃん…、なんなの、やってないのに…
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俺は黙って楽屋を出た。
楽屋に入ろうとしていた廉とぶつかっても俺は謝らなかった
to be continued
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!