廉side
海人にメッセージを送ってから3時間以上が経った
いつもならすぐ返ってくるのに、
嫌なことが頭の中をぐるぐるとした
そういえば海人、手紙渡してきたな、
今日記念日かなんかやったっけ、?
泣いてたし、…なんも思い出せへん…
とりあえず海人から貰った手紙を読むことにした
廉へ
廉、いつもそばに居てくれてありがとう。
俺にとって、最高な彼氏で、世界で一番大好きだよ。
俺からしたら廉といる毎日が幸せで、気付いたら笑顔でいれたよ。
そして俺は大切なことを言わなきゃいけません!
それは、今日で俺と廉は恋人終了になってしまうこと。
他のメンバーからの無視や陰口が酷すぎて耐えられ無くなっちゃいました。
自分勝手でごめんなさい。俺は今頃何処かの病院に居て、もういないかもしれません。
でも、俺のことは探さないで。
奏叶くんと幸せになるんだよ。
本当に大好き。愛してるよ。
海人より
所々紙が濡れた跡があって、泣きながら書いたんかなって思うと胸が締め付けられた
📞〜🎶
マネージャーからの電話にすぐに出た
慌てていたのか息が切れている様子がわかった
マネージャー『海人が、…車にはねられて、〜 病院にいる、すぐこい、』
俺は急いで車に乗って病院へ向かった
〜 in 病院 〜
マネージャー『遅い、…』
何個も点滴を付けられ、酸素マスクまで付けられて、頭や腕、足には包帯、そして、眠っている海人の姿があった。
俺は言葉が出なかった。
マネージャー『他のメンバーにも電話しとくから、ここに居て、』
あいつらが来るわけない、
いや、来ないで欲しい、
海人の手を握っても、握り返されないのは当たり前なのに、涙が出てきそうになった
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そう言いながら紫耀はひとつ点滴を外した
俺は紫耀の胸ぐらを掴み涙目になりながらそういった
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マネージャー『辞めろ、…喧嘩すんな。』
マネージャー『廉以外のメンバー全員でてけ。』
マネージャー『廉、落ち着いて、』
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俺は涙を零して海人の手を強く握った
マネージャー『海人は完治するまで活動休止させる。廉、お前はどうする、』
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マネージャー『…分かった、海人のことは頼んだからな、』
そう言われて。何日たったことだろう…
海人は未だに目を覚ましてない。
一週間…二週間…そんなんじゃない、何ヶ月、の方が正確やな、
その時、海人の手が動いた
.
眠ったままで、返事もない。でも、海人の手は確かに動いた。
強く手を握っていたら、海人が目を覚ました
to be continued
編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。