第91話

____年経ったって。【じんたん】
539
2018/08/16 10:33
君は、










____年の時を超えて、












俺に会いに来た。


























3000歳生きた君は、

神通力を自在に操って俺に花をくれるんだ。





なんて名前かは知らない。


いや、わからない。











ただ、




この世のものとは思えないほど綺麗で見とれて仕舞う。














何もかも完璧な筈の君、

だけどみんなとは無いものがあるんだ。







前までは四つあった。


今は何も無い。












昔の君には苦労したよ。



何でも見通すんだから。











まるで千里眼の様だった。




























" 北斗七星 "











ある時は北斗七星の化身なんて言ってたよね。


北の方で星を見ていた時、
そんなことを言っていた。























星を見た時は黒色だった髪の毛は、

左が銀、右が金になって帰ってきた時もあった。









金は陽を、


銀は陰を、






それを出会わせてくれたのは俺だって、言ってた。


確かにそうかもしれないね。








金は日を、


銀は月を、







それのバランスが保たれてるのは俺のおかげだって、言ってた。











もしかしたら、


それの象徴が君なのかもしれない。



























九つ。



何故かあったんだ。






前までは無かったのに。














そこで知ったんだ、










君は " 妖怪 " なんだって。


























俺は幸福を呼べない、




いつしかお前を傷付けてしまう、














そう告げた君。











そして苔だらけの石碑に消えて行った。


































最後に交わした言葉は『愛してる』だった。








































白は幸福を呼び、







玄は北斗七星の化身、







金銀は光と闇の象徴、







天は千里眼を持ち、








空は神通力を持つ大神であり、








九は妖怪であった。




























君と一緒に居れた時間は宝物より大切なんだ。






あの時くれた花よりも、


何よりも、
どんな事よりも。










北斗七星を見たあの夜、



半分になって驚いた夕方、







忘れられるわけがない。
















例え____年の時が経っても。


























君と一緒に居れた時間は宝物より大切なんだ。






君は充分俺に幸福を呼んでくれた。
















君と出会わせてくれた、





君の名前を呼べた、





君の隣にそっと居られた、













君と同じ時を過ごせた。

























君は妖怪でもない、

北斗七星の化身でも日や月を象徴するものでもない。








君は紛れも無く白だ。












































最後に交わした言葉は『愛してる』だった。
























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これは解説書きますね。





これはお狐さん達をモチーフにしました。

それも神様的存在の狐。





多分、
九のところであれ?と思った人もいるでしょう。







白というのは白狐と言う、
人々に幸福を呼ぶ善の狐。


玄というのは玄狐と言う、
北の方に住む北斗七星の化身。


金銀というのは金狐銀狐と言う、
陽や陰、日や月を象徴する善狐の一種。


天というのは天狐と言う、
野狐が1000年生き、神通力を得た千里眼を持つ善狐。


空というのは空狐と言う、
齢3000歳を超える神通力を自在に操つる大神。天狐がもっと生き、尻尾が無くなった姿。


九というのは九尾の狐と言う、
尾が九つに分かれた妖怪の一種。






これを当てはめながら読むのもいいでしょう。(黙れ)



最後に妖怪と言って石碑に消えましたよね、
あれは妖怪たからお前を傷付けてしまうのではなく、

元の次元に戻らなければいけないという意味です。



それをちゃんと理解した上で最後の言葉は『愛してた』と過去形ではなく、
『愛してる』にしたのです。






どうして白狐なのかと言うと、
書いてある通り平凡な日常だけど君と居られたことが幸福だった、

そういう意味だったのです。







吹き出しなかったから分からなかったでしょ。←わかるわ


ごめんね、世界観がほんとおかしくなった。
他の長編も頑張って書きたいです。

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