第26話

どくさいスイッチ【じんたん】
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2018/03/14 06:40
この世には"どくさいスイッチ"というものが存在するらしい。



どくさいスイッチっていうのは、


みんな知ってるドラえもんの道具だ。








のび太はジャイアンやスネ夫にいつも通りいじめられる。

それに怒ったのび太はドラえもんに頼る。



するとドラえもんはどくさいスイッチを差し出す。



のび太はこの世からジャイアンとスネ夫の"存在"を消したのだ。

元から居なかった存在に。





するとのび太は間違えてこの世の人間、

全てを消してしまった。


広い世界にひとりだけ残されたのび太は自由な日を満喫した。



店からゲーム機やおかしとかを取ってきて一日中遊んだ。




でものび太は寂しかった。





ドラえもんもジャイアンもスネ夫にしずかちゃん、両親もいない。



のび太は泣いた。







その後どうなったかは覚えていない。



そんな道具が存在したのだ。



なぜわかるかって?

今持ってるからだよ。俺が。



道で拾ったんだ。

誰が捨てたのかは分からない。
















数分前、俺はテオくんと喧嘩した。


ちょっとした意見の違い。



普段はあんま怒んないテオくんがなぜだか怒った。

俺もそう。


じんたん
………使おうかな、どくさいスイッチ
俺は拾ったどくさいスイッチを見た。
じんたん
…ちょっとやってみよ
俺は面白半分で使った。
じんたん
テオくんなんか、消えちゃえ……






かちっ








スイッチを押す音だけが部屋に響いた。





………………なんもおこんない。

それに隣の部屋から物音聞こえるし。


やっぱりどくさいスイッチなんか嘘なんだ。




あーあ、動画にも色々出ちゃうし、謝るかな。





そう思って俺はドアを開け、隣の部屋に入った。







そこにいたのは────







みや
あ、じんたんどしたん?
じんたん
………えっ?

みやだった。



そう言えばドアに貼ってあったやつも無かった。
じんたん
み、みや、何やってんの?
みや
なにって、別に?
じんたん
いや、そうじゃなくて、ここテオくんの部屋だし……

みやはいつ入ったんだろ?


それにテオくんはどこだ??








みや
いや、テオくんって誰?w



……………え??



じんたん
え?み、みや?テオくんだよ、ほら馬面の……
みや
いや、誰?
嘘でしょ?


ドッキリかなんかだよね、よかったよかった。




テオくんが消えるわけない。

どくさいスイッチなんてあるわけない。



みやだって演技うまいじゃん?


きっとテオくんはいるよ。




うん、大丈夫……………













その後みやは帰った。


自分の家に。





テオくんはまだ帰って来てない。


自分の家だろうけど………



不安だし、まだ謝ってなかったな。


LINEしよ。





そう思い、俺はポケットからスマホを取り出し、電源を入れた。



LINEを開いてスクロールする。



じんたん
……………あ、あれ?
テオくんの名前が無い。

LINEの友達欄のどこにも。



みやとかたくま、お母さんお父さんとかはあるのに。



テオくんがどこにも見当たらない。






まさか…………






俺はYouTubeで『スカイピース』と調べた。




出てきたのは、






スカイピース
どーもー!スカイピース!いぇい!
みや
はい、今回は僕の企画ですよー!
じんたん
なんですかー?


俺とみやだった。




テ、テオくん、は??






俺はスカイピースのチャンネルの動画をスクロールした。

どこにもテオくんの姿はなかった。


俺とみやしかいなかった。






まさか、まさかテオくんは………









本当に消えちゃったのかな?













でもいいじゃないか。

喧嘩したんだし、少しストレスもあったし。


馬を見なくてもいいんだよ?




最高じゃんか。




意見が違ったんだよ?

そうだよ、いいじゃんか、ねぇ?








俺はスカイハウスにて、ひとりでテレビを見ていた。

今度テオくんと一緒に見ようとしたホラー映画。


テレビ
う"う"あ"あ"あ"!!!
じんたん
うわぁ!?!?
いきなりおばけが部屋から出てきたので驚いた。


ひとりしかいなかったから声が部屋に響いた。




正直怖いし、泣きそう。



こんな時、テオくんがいたらどうしてたのかな?

そっと抱きしめて頭を撫でてくれるのかな?







俺は映画を見るのをやめてご飯を作って食べた。




テオくんがいたら、もっとおいしかったかな?

テオくんは俺の作ったご飯を『おいしい』って笑ってくれたのかな?







ご飯を食べ終えて俺は風呂に入ることにした。




その時、テオくんがいたら『一緒に入ろ』って言ってくれたのかな?

その後、髪の毛を乾かしてくれたのかな?








風呂から出て、なんとなく寝た。




今、テオくんがいたら一緒に寝てくれたかな?

それとも夜を味わったのかな?







いや、テオくんはもういないんだ。

元から存在してないんだ。


テオくんのことは忘れてしまおうか。



これからはみやとスカイピースをやるんだ。





みやならいいじゃないか。

よくコラボだってした。

歌もうまい。

おもしろい。



完璧じゃないか。




なのに、なのに……………








涙が止まらないのはなぜだろう?





そう言えば最近、喧嘩ばっかしてたな。

謝れないまま消えちゃったんだ。
じんたん
……うっ、ひっく、ぇう
めっちゃ声を我慢した。


でも無理だった。




今この時、テオくんがいたら後から抱きしめて『大丈夫だよ』って言ってくれたのだろうか。











"大丈夫だよ"










ふと、懐かしい声が聞こえた。

俺の大好きな声。



テオくんの声。



すると、温もりを感じた。




誰かが俺を後から抱きしめている。




振り返るとそこには、








テオくんがいた。







じんたん
テ、テオくんっ……俺
テオくん
大丈夫だよ、俺はどこにも行かないから
俺はテオくんの胸の中でたくさん泣いた。




それを誰かが見ていた気がした。










ー ー ー ー ー ー ー ー ー ー ー ー ー ー ー ー ー ー









かるらー
かるらー
はい!どくさいスイッチのお話どうだったかな?((駄作だ駄作
続きあるし解説あるよ!
楽しみにしてて((殴

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