さっきテオくんとゲームをした。
しかも"罰ゲーム"付きの。
それにテオくんが勝ってしまった。
確実に嫌なことが起こるぞ。
だってテオくん、エロいもん!!
絶対そっち系にもってくこと知ってっから!
俺は目を丸くした。
だって目の前に女性用の下着(下半身のだけ)と、
すっごく短いスカートあるんだもん!!
プラスセミロング?のカツラ。
約束もクソもない。
絶対やだ!!!
いや!
今関係なくない!?
結局俺は着た。
テオくんに強引に……
恥ずいって。
だって太ももら辺の短さのスカート、
下着は女性用。((まあ下だけだけど
それに上はテオくんのパーカー。
わざと大きめのサイズを持ってきてだぶだぶにする。
どーせそれが狙いだろ?
変態めが……
嫌な予感しかしない………
今、寺島はなんて言った?
コンビニに行けと?
この格好で?
ふざけんな!!!
結局俺はコンビニに行くことになった。
もう最悪。
リスナーに会ったらどーすんの?
ヤバいじゃん!!
俺は声が裏返ってしまった。
そのせいで余計に女の子だと勘違いされてしまった。
俺は腕を掴まれて、身動きがとれない。
どうしよ……
焦って声が出ない。
だ、誰か助けて!!
……………テオくん。
ふと、俺らの背後から気配を感じた。
見てみるとそこには……
テオくんだ。
テオくんはいつもより低い声で言った。
怖いけど、なんかかっこよかった。
あいつらは諦めて帰った。
その瞬間、目から熱いものがぶわっと出てきた。
目の前が滲む。
これは涙か?
テオくんの胸の中にすっぽり入った。
そんでめっちゃ泣いた。
外なのに、
夜なのに。
テオくんは優しく撫でてくれた。
絶対に周りから見るとカップルよね?(実際そうだけど)
ふと、体が浮いた。
テオくんは俺を持ち上げてお姫様抱っこしてくれた。
なんてカッコい((殴
いや、こんな格好させるからカッコよくないか。
いつの間にかスカイハウスに着いてた。
俺は怒って自分の部屋のソファーに座った。
テオくんは後を追ってついてきた。
それで隣に座って謝り続けていた。
願い事………
決まってんじゃん。
俺はテオくんに押し倒された。
そして長い長〜い夜が始まった。
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編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。