もうすぐでバレンタイン。
お菓子とか作ってあげたいけど、
下手だしな〜………………
いいや、お菓子でも食べよ。
俺はキッチンにあったポッキーを手に取った。
…………普通に食べるのもいいけど、
どーせなら照れるテオくんが見たい。
よし、恥ずいけどポッキーゲームに誘おう。
いざ言おうとすると恥ずかしいな………
顔、赤くないよね?
どうだ?
恥ずかしいだろ。
照れるだろ。
顔が赤くなるだろ。
………な!?
テオくんはいたって普段の顔だった。
なぜ恥を知らないんだ。
いや、照れろよっ!!
もうすぐでやるんだよ!?
あの恋人同士でやるゲームを!
……………て、おおおおおおおいいい!!!
テオくんなにちゃっかり目つぶってポッキーくわえて待ってんの!?
俺が待ってるようにしたいのに!!
俺が照れてどーすんだよ!
テオくん照れてよ〜……
ポリポリポリポリ
俺とテオくんは少しずつポッキーを食べた。
テオくんはあいからわず目をつぶっている。
………………顔、近いな。
よっく見るとテオくんってやっぱカッコいいんだな………
テオくん、今どんなこと考えてやってんだろ?
((chu
!?!?!?
考え事をしてたらいつの間にかテオくんとキスしてた。
……………そう、だったんだ。
俺、テオくんも照れさせないのかな………
テオくん、何言ってんの?
ちょ、理解できない………………
テオくんはニヤニヤ笑ってる。
絶対に俺をからかってる。
…………………いいし、照れさせてやるし。
ポリポリポリポリ
((chu
((chu
ホントにテオくんは意地悪だ!!!
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。