第71話

人体交換店【テオくん】
735
2018/06/17 07:11
???
すみません
店主?
いらっしゃいませ、今日はどうされました?
???
仕事で腕を失ってしまって…
店主?
右手ですか?左手ですか?
???
利き手の右なので、早めお願いします
店主?
分かりました、では一時間ほどお待ちください
???
はい



そう言って店主は店の奥へと行った。













































テオくん
…はよ、じんたん
じんたん
おはよ〜


昨日はなんとなくスカイハウスにじんたんと泊まった。





まあ、俺は少しでもじんたんと一緒に居たかったから。


じんたんは何となくだろうな。





じんたん
朝ごはんどうする?
テオくん
んー、どうしよ…
じんたん
俺作るね、待ってて


じんたんはキッチンに向かって行った。




その後ろ姿も愛おしい。













トントンと何かを切る音が聞こえた。




幸せな音だな〜。















じんたん
はい、出来たよ
テオくん
おー!うまそっ、ありがと!


へへっと笑ながらじんたんは照れていた。






食べてみるとすごくおいしい。








俺は夢中になって食べていた。


そんな姿を見ながらじんたんは笑っていた。






そうなるとこっちも幸せになって。



















永遠に続けばいいのになって。





























みや
で?今日もまたじんたんのこと?
テオくん
うん、そう…


今日はみやの家。




じんたんのことで相談してもらっている。


毎日のように。






でもみやは嫌な顔せずに聞いてくれる、良い奴だ。











出してくれたジュースを飲みながらみやに色々相談した。










『じんたんにいつかは伝えたいけど、怖いんだよね、この関係が終わっちゃうの…』



『じんたんの朝飯がめちゃめちゃうまくてさ』



『じんたんが俺見てすっごく幸せそうに笑ってた!』



『じんたんが可愛すぎる……』








単なる言いたいことを言ってるだけもあるけど、



みやは笑って聞いてる。







ほんとにいい友達を持ったな、俺。









みや
テオくん

話していたらみやはいきなり話を切り出した。




みや
じんたんの好きな人、気になる?
テオくん
えっ、?



俺は聞き返した。




ちゃんと理解出来ていたのに。









みやの顔は至って真剣な顔だった。




テオくん
だ、誰?






" 怖い " と思いながらも聞いた。






















みや
テオくんだよ







その時は理解に時間がかかった。








だって、



じんたんの好きな人が、俺??









テオくんって、俺のことでしょ?



テオくんって人は俺以外にも居るのか?









テオくん
え、え、お、おれ?
みや
うん、他に誰がいんだよw


みやは笑っていた。



みや
じんたんも俺によく相談してきたんだよね
よかったな
テオくん
え、ま、じで?
みや
まじだよ、こーゆー時に変な嘘つかないから〜
テオくん
そう、だよな……
……やっっっっ、たぁぁぁぁあ!!!!
みや
うっせーw


嬉しすぎて叫んでしまった。






だって、


両思いなんだよ!?






しかも叶うはずない男同士で。




みや
じんたんも相当悩んでたからさ、
早めに伝えてあげなよ
テオくん
…うん頑張ってみる!
みや
おう!俺を信じろ!
テオくん
信じてるってw







みやの家を出た。






早くじんたんに会って伝えなきゃって思ったから。


スカイハウスまで走った。



















ガチャ







テオくん
たっだいまー!
じんたん
おお、おかえり


じんたんはスマホから目を俺に向けて笑った。








この笑顔がもうすぐて俺だけのものになる。





そう思うとほんとに嬉しい。



テオくん
あのさじんたん…
じんたん
んー?


またスマホから目を俺に向けた。










じんたんはOKしてくれる、




じんたんは俺のことが好き、




じんたんと結ばれる。








そう思ってるのに、



伝える時ってほんとに緊張するんだな。






























テオくん
俺、じんたんが好き
それも恋愛の方……


恥ずかしくなった。



顔が赤いのが分かる。






下を向いてしまった。










じんたんは黙り込んだ。
















じんたん
テオくん




じんたんは優しく言った。






その瞬間、


すごく安心して上を向いた。



























じんたん
あの……男同士はさすがに…気持ち、悪いからさっ……
それに、スカイピースの活動にも色々出ちゃうかもだし…





『確かにテオくんはかっこいいけどさ…』



『テオくんとは相棒のままがいいな』














じんたんは精一杯フォローしながら色々言って断った。












じんたん
ごめん…





じんたんは泣きそうな声になって俺に謝った。









じんたんが謝ることないよ、


俺こそごめん。





素直に謝ることさえ出来なくて、











うそうそ!冗談だって!






そんな嘘でさえ付けなくて。

























みや、





お前は俺に何がしたかったんだよ。









あの笑顔は作り物だったのかよ。





















なあ、
















みや──













































みや
ねえじんたん
じんたん
な、に?


じんたんがテオくんのことについて相談していた頃だ。





みやはいきなり切り出した。








みや
言いにくかったんだけどさ……
テオくんの好きな人の相談受けてて…結構前から
じんたん
好きな、人?


ものすごく驚いた表情でじんたんは聞き返した。





みや
うん
じんたん
だ、れ…?
.

























みや
じんたんじゃ、ないんだ…





長い間、

沈黙が続いた。











そしたらじんたんは小さく言った。













じんたん
そっ、か……
男同士だからそうなるよね!



今にも泣きそうな声で明るく言った。




その姿がほんとに痛々しい。








見ていて泣きそうなくらいだ。







みや
それで、じんたんにいいものがあるんだ
じんたん
なに?


じんたんは『なんだよ』みたいな表情をしながらみやの話を聞いた。






みや
じんたんがテオくんへのこと思いを消したいな、
そう思ってるでしょ?
じんたん
うん、まあ…


若干下を向きながらじんたんは言った。




みや
でも、そんなことってなかなか忘れられないんだよ
だからいいもの教えてあげる
この地図のバツ印のところに向かって、いいことあるから
じんたん
……いいこと?
みや
うん、信じて
じんたん
…分かった、みやを信じるね









じんたんはみやの家を出て、



地図の通りに向かった。


























ガチャ








じんたん
お、お邪魔します…


じんたんは恐る恐る入っていった。




店主?
いらっしゃいませ
あ、初めてのお客様ですよね?
じんたん
は、はい……



店の奥から仮面を被った店主?みたいな人物がやってきた。




店主?
体のどこを交換してほしいのですか?
じんたん
交換?交換って…
店主?
あ、初めてでしたよね
体でもどこでも、他の新しいものと交換したいものはありますか?
じんたん
あ、新しい…交換?
………あっ







じんたんは何か思い出したように言った。


















じんたん
心を交換してください
それも、ダメな恋をしてしまった心だけ……





無理なお願いかもしれないと思いながらもそう言った。





店主?
分かりました、それではお待ちください


すんなり受け付けてくれた。







店主は店の奥へと姿を消した。






















そして数時間後、





じんたんの心は他の心に変化した。









もう " テオくん " へと特別な思いは消えていた。







最初からなかったように。










じんたん
ありがとうございました




じんたんは笑顔で店を出て行った。















店主は仮面をとった。
















みや
ごめんねじんたん
.






































みや
じんたんの交換した心は、
テオくんじゃなくて俺に思いを向けている心なんだよね
.







































みや
テオくん、簡単に人を信じちゃいけないよ…







そう言ってみやは笑った。










そしてじんたんにLINEを送った。

















『俺の家に来てくれないかな?』



























数時間後、










俺の家のピンポンが鳴った。












































ごめんね。









































ー ー ー ー ー ー ー ー ー ー ー ー ー ー ー ー ー ー ー ー ー ー ー ー ー ー ー ー ー ー




はい、黒幕はみやでしたね☆←

ほんとはみやとの三角関係は書かないつもりだったんですけど、
その方が意外な結末になるかなと思いまして……

こんなお店があったら、世界は平和になるんでしょうかね……←は?





期待を裏切った小説書きたいなって思っただけですぅ!←




まあ、三角関係は嫌いなシュチュではないけど、
ほんっっっとに萌えるシチュではないです。


普通に好きですけどね☆





レアと言いつつ、また書くっていうね……
でも、これ以上みやを悪い人にしたくないので、
三角関係みたいなのはこれからもあまり書きませんね。


推しCPじゃないので。

ラビホーも書きませんね。
てか書けません。




長編のラビホーとかみやとかも読みませね、はい。







ちなみにわいのめっちゃ萌えるシュチュは、

・メンヘラとか病んでるじんたん
・焦らして焦らして苦しめるホーラビ(R18)
・シリアス
・深いお話


かな??
((かなじゃねーよ

プリ小説オーディオドラマ