~健人side~
久しぶりにやっとあなたに会えた
あなたに会った途端、俺の気持ちは加速して止まらない
やっぱりキミが欲しい
キミは俺に必要な人だ
だってキミは俺の運命の人なんだから
後ろから抱き締めてる腕に少し力を込めたらあなたは観念したのか、コクンと首を縦に振った
やっぱりそれが一番ネックだよな
ま、それを解決する方法が一つだけあんだよね
俺は一度あなたを解放すると俺の方に向かせ視線を合わせた
回りくどい言い方じゃやっぱ伝わんねえか…
もうハッキリ言うかな…
いきなりの事でビックリしてるのか悩んでるあなた
出来れば今すぐに返事が聞きてえ
頭を下げてあなたの返事を待つ
俺の気持ちは嘘偽りなく全て伝えた
あとはあなたの気持ち次第
バッと顔を上げるとあなたは優しく微笑んでいた
あの頃のように俺に向かって微笑んでくれてる
あまりの嬉しさにあなたの言葉を遮り唇を重ね合わせた
3年ぶりのあなたとのキス
変わらず柔らかくて…すっげえ甘い…
俺がキスしただけですぐ真っ赤になる顔も全然変わってねえな笑
愛おしくて…堪らない
よっしゃ!そうと決まれば…
そりゃ好きな女が目の前に居るんだし…しかも此処は俺の家だし…
抱きたくなるのが男の性ってモンだろ
あとそれに…久しぶりにちゃんとあなたを感じたいしね
俺のとこに戻って来てくれたってちゃんと感じさせて…
お互いに目線を合わせると自然と重なる唇
離れてた時間を埋めるかのように甘く蕩けるほど俺たちは愛し合った
____
次の日
夕方から仕事だった俺は、久しぶりにあなたを楽屋に連れて来た
昔も良くこうして連れて来てたな…懐かし…
ぁ、そーいや俺らが元通りになったのって菊池のお陰だよな
えー…あなたと離れたくねえのに…
でも仕方ねえ…あなたのためにも頑張ってくるか
ちゅっ♡と軽く口付けると照れながらも見送ってくれるあなた
ヒラヒラと手を振るお互いの左の薬指にはキラッと輝く指輪が嵌められている
今の俺はめっちゃ幸せだ
心の底からそう思える
だってやっとキミと結ばれたのだから
やっぱりキミは俺の運命の人だよ
~ Fin. ~
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。