第13話

ハイヒールは必要ない3🌹💙
2,034
2021/05/04 13:08
~健人side~



また明日!その言葉を言い続けてから1ヶ月が経った


俺とあなたさんの仲も結構深まったと思う



私
ごめん!お待たせ健人くん
中島健人
中島健人
んーん、大丈夫、今日もお疲れあなたさん
私
健人くんもお疲れさま


もう俺はこの時間のために生きてるようなモンだよ
ホントこの時間が毎日待ち遠しくて堪らない


私
今更だけど…健人くんいいの?私と会ってて
中島健人
中島健人
え?何でそんなこと聞くんですか?
私
ほら…健人くんはアイドルで、私は一般人だからさ
中島健人
中島健人
あなたさんは俺のお姫様だから特別
私
なにそれお姫様って笑
中島健人
中島健人
俺はあなたさんの王子様だよ?
私
はいはい、すぐそーやって揶揄わないの笑


別に揶揄ってなんか無いのに
そんな事を思っていると、ポツポツと雨が降り出してきた


中島健人
中島健人
雨だ…
私
ホントだ…強くならないうちに帰ろっか


やだ、まだあなたさんと一緒にいてえ…
だって今日は少ししか話せてねえし


中島健人
中島健人
ねえあなたさん…俺ん家来ませんか?
私
ぇ、健人くんの家?
中島健人
中島健人
スタッフの人からワイン貰ったんすけど…独りで飲むのは寂しいからあなたさん付き合ってくださいよ
私
そーゆー事なら…



よっしゃあああ!ダメ元だったけど誘って良かった!!
ぁ、ワイン貰ったのはホントだからね!?






____



私
お邪魔します…うわ…すごい広い…
中島健人
中島健人
そうかな?ぁ、適当に寛いでくださいね?
私
ん、ありがとう


やば…やば過ぎる…
あなたさんが俺ん家にいる

どうしよ…俺、理性保てるかな



中島健人
中島健人
じゃ、乾杯
私
ん、乾杯


グラスを合わせてワインを口に含む
ワイン似合うな…あなたさん


私
うわ…美味しい…
中島健人
中島健人
ね、俺もビックリです
私
このワイングラスは健人くんが買ったの?
中島健人
中島健人
そうっすけど…
私
かなり高級でしょ?さっきグラス合わせた時の音がすごいキレイだった
中島健人
中島健人
よく分かりましたね、あなたさんってワイン詳しいの?
私
詳しいって言うか…よく飲むから
中島健人
中島健人
やっぱり…大人っぽいあなたさんにはワインが似合うと思った
背は小さいですけどね笑
私
だから背小さい言うなー
中島健人
中島健人
へへっ、初めてあった日、あなたさんハイヒール履いてたからこんな小さいとは思わなかったです
私
あー…ハイヒールね


ハイヒールと言う言葉を出した途端に表情を曇らせたあなたさん

あ、俺なんかマズイこと言ったか…?



私
…あの日を最後にもうハイヒールは履いてないの
中島健人
中島健人
理由…聞いても良いですか?


あなたさんはワインをグイッと飲み干すと静かに口を開き始めた



あなたさんにはやっぱり彼氏がいた
その彼氏は高身長で…それに合わせてあなたさんはハイヒールを履いてたらしい

でもあの日、デートの最中に彼氏の浮気が発覚したらしい



私
街でバッタリ会ったのよ…二股の相手に
中島健人
中島健人
ぇ、それでどうなったの…?
私
彼は私じゃない方を選んだよ
私みたいに背の低くない…背の高い方を選んだのよ
彼は背の高い女の子がタイプだったから…


だからあなたさんはもうハイヒールを履く必要が無いって言ったのか
彼氏と別れたからもう指輪をして無かったのか


中島健人
中島健人
ねえあなたさん、俺は背が小さくてもあなたさんのこと可愛いって思うよ?
私
え…?
中島健人
中島健人
背が小さくても…あなたさんは俺のお姫様だよ?
私
もー!酔ってんの?揶揄わないでってば笑
中島健人
中島健人
酔ってないし揶揄ってもない!
私
ちょ、健人くん…ッ!?


俺はあなたさんを抱き寄せると、ギュッと腕の中に閉じ込めた
やっぱりあなたさん…すげえいい匂いがする


中島健人
中島健人
俺はあなたさんの王子になりたい
私
なにそれ、どーゆー事よ
中島健人
中島健人
好きなんだよあなたさんのこと!初めてあったあの瞬間から!俺はあなたさんの事が好きなんだ!
私
えっ…、んんっ…
中島健人
中島健人
んっ…


胸の中に秘めていた思いを全てぶちまけると俺はあなたさんの唇を奪うように口付けた


私
っん…けんと、くん…?///
中島健人
中島健人
俺のこと、受け入れてくれるなら…次はあなたさんからキスして?


そう静かに告げると俺はそっと目を閉じた
そして、あなたさんが口付けてくれることをただひたすら願った

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