無料ケータイ夢小説ならプリ小説 byGMO

前の話
一覧へ
次の話

第1話

1 まずは自己紹介といこうか。
中2の春、咲希(さき)は一台のトラックにはねられた。命は取り止めたが、重体であった。事件発生後30日目でもまだ意識は戻っていない。今は5月6日午前11時28分。あと7分で学校の授業が終わるころだろうか。昨日は1人、お見舞いに来てくれた。私の母、美来(みらい)は今、ぼんやりとしていることが多くなっている。まぁ、もうたった1人となった娘がこんな状態になっているのだから仕方ないと思うが。
少し話を変えて、とりあえず自己紹介といこうか。私は高野(こうの)咲希。中学2年生の13歳だ。誕生日は5月8日。座右の銘は《笑顔は1つの希望となる》。 私には1人の兄がいる。6歳上の19歳だ。だが、もうこの世にはいない。6年前、ちょうど兄が私と同じ年に私たち高野一家は旅行中、船の事故にあった。父は私を抱き抱え、母と一緒に救急隊に救出された。だが兄は事故当時真っ先に沈んだ展望台に居た為助けることが出来なかったそうだ。事故発生1時間後には全て船は海の中に沈んでしまった。そこで兄は亡くなったとされている。
父、母にも中2の春、色々と事件に巻き込まれたそうで、高野家にとって『中2の春』は『悪魔の時』とされている。
今は34分59秒。こんな話をしている間にもう6分もかかったのか。まぁいい。あと1秒で私は………。