第11話

11話〜 チ ャ ン ス
471
2020/02/14 10:00






朝9:30








俺は、早めに、HAPに着いた。

















あなたにいつのタイミングで言おうか迷っている。










あ、そういえばあなたは、本当は、誰の子か聞いてみないと。










プルルルル




カチャ






はじめ
もしもし、母さん。
お母さん
もしもしはじめ、どうしたの?
はじめ
あのさ、あなたって本当は、誰の子…?
お母さん
っ…
はじめ
母さん…?
お母さん
聞いて後悔しない…?
はじめ
うん、大丈夫。
お母さん
あなたはね…











゙棚澤゙さんの子なの。









はじめ
棚澤…?
お母さん
そうよ。
はじめ
棚澤って、たなっちと一緒だね。
お母さん
その棚澤さんなの。
はじめ
え?ここに居る?
お母さん
そう。関係を崩したくなかったか、話さなかったわ。
はじめ
え、どういうことか教えてくれない?
お母さん
あなたは、棚澤龍昇君の、妹。でも、あなたが生まれてすぐに、龍昇君の親は、離婚。
お母さん
龍昇君は、母に引き取られ、あなたは、父に引き取られた、でも、父は、あなたを置いて出ていった。それを、龍昇君の母が見つけて、私に育ててほしいって言われたの。
お母さん
いきなり働いた仕事での給料は、2人分の食費で精一杯だったらしい。
はじめ
そっか…じゃあ、たなっちは、この事知ってるの?











゙知ってるよ゙










はじめ
ありがとう母さん。
お母さん
うんん、大丈夫よ。ちゃんと相談しなさいよね?
はじめ
分かったじゃあね。
お母さん
はい。







ピーピー









はじめ
アイツ…知っててあなたと付き合ったのかよ…














数十分後。

















ガチャ
だいち
おはようございますー
たなっち
はじめさん連れてきましたよ〜
you
はじめ、久しぶり。
はじめ
久しぶりあなた。
はじめ
あの時はごめんね?
you
うんん、その時はショックだったけど、今は、大丈夫。
たなっち
良かったね。
はじめ
あ、そうだ、たなっち話がある。2号室に来て。
たなっち
え、?



















ガチャ










2号室につくと、机で2人向き合って座った。












たなっち
どうしたんですか…?
はじめ
知ってたんだ…
たなっち
何がですか?
はじめ
昨日、母さんから電話が来た、
はじめ
おいらとあなたは、血が繋がってないって。
たなっち
そうだったんだ…
はじめ
知ってたでしょ。
たなっち
知ってたよ。





するとたなっちは、今までに見せなかった涙を流した。








たなっち
知ってた、知ってたよ…
たなっち
悔しかったんだ、血の繋がっていない兄妹なのに、あなたに、お兄ちゃんずらして、ここに本当の兄が居るのに…悔しかった。
たなっち
僕が妹が出来るって、1番喜んでたのに、母があなたを育ててやれなくてごめんって、泣きながら俺に抱きついてきた。
たなっち
俺の気持ちも知らないくせに、お兄ちゃんずらして、今ここで、俺を騙した見たいな言い方やめてくださいっ!
たなっち
今まで、辛かったのに…我慢してきたんですよ…
はじめ
ごめん、でも、おいらの気持ちも分かってよ、
はじめ
実は、おいらも薄々気づいてた、だって、兄妹なのに、顔が似てないんだもん。しかもたなっちに顔が似てた。
はじめ
あなたと血が繋がってるって知ってたのに、あなたと付き合って…おいらは、凄く悔しかった。今にでも泣きたかったっ。
たなっち
っ…






はじめも目に涙が。










はじめ
おいらだって…あなたがたなっちと付き合って、辛かった…
たなっち
ごめんっ…
はじめ
おいらもごめんっ…










その後はもう何も喋ることは無かった。














ガチャ










ようへい
はじめさ〜ん。撮影しますよ。
はじめ
ごめん、後で行く…
ようへい
分かりました、みんなに言っときます。



ガチャ




たなっち
はじめさん…
はじめ
ん、?
たなっち
あなたにいつ言うんですか…?
はじめ
出来れば今日がいいと思う。
たなっち
俺も一緒にいた方がいいですよね…
はじめ
そうだね。
たなっち
今言っちゃいましょうよ。
はじめ
え?
たなっち
僕、連れてきます。
はじめ
そういう事ね、分かった、待ってる。
たなっち
はいっ。

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