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第3話

私と百合
『認められたい』そう思い始めたのは何時からだっただろう。
私にとって『叶えられない』夢であるのに、私はそれを追い求める。
今だって―
「アンタなんか産まなきゃ良かったわ!私達の娘は百合しかいらないのよ!何でアンタまで私の身体から産まれたの!?このっ出来損ないっ!」
お母様から蹴られ、叩かれ、殴られ…こんな目に遭うのなら私なんか産まれなきゃ良かった。
「ママ!?やめて!茉莉を傷付けないで!!茉莉は悪くないでしょう!?」
私の双子の姉の百合お姉様が私を庇う。
苦しい。
辛い。
私がお母様の言う通り『出来損ない』だから…私はこんな目に遭うんだ…
『出来損ない』の私でも庇ってくれる人はこの家に百合お姉様しかいない。
お母様もお父様も使用人も…私を傷付ける。
『出来損ない』『産まなきゃ良かった』『役立たず』『華園家の恥曝し』『双子の出来の悪い方』…
この家で私を傷付けないのは百合お姉様だけ。
「百合、コイツが全て悪いの!コイツさえいなければ3人で幸せに暮らせたのに…!」
目をギラつかせて百合お姉様に庇われた私を睨め付けるお母様は今にも私を虐げようとしていた。
「ママ!もうお願いだからこれ以上は…」
百合お姉様が泣きそうになっている、私のせいで、私が出来損ないのせいで、私が、私が…
「っ!茉莉!」
蹲った私を抱き締めていた百合お姉様の腕を震えながらも外した私はお母様の方へ向かった。

お母様の顔は酷くけれど美しく歪んでいた。

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るーてぃー
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