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第11話

熱い嫉妬日和
学校から外に出ると、さわやかな風が吹いて
俊のストレートな髪をゆらゆらと揺らした。


あぁ、風に吹かれる俊も最高にカッコイイ。
まるでドラマのシーンみたい、なんて。

渡辺俊
渡辺俊
ん、なに?
山本恵里香
山本恵里香
えっ!?えと、何もない……っ!!


ダメダメっ。
思わず見とれちゃうなんて。


あわてて、オレンジ色の空に
視線を変えた。


そしてしばらくしてから
地面に視線を落とせば、
俊の影と私の影が二つならんでいる。


ふふ、なんだかこういうの嬉しいな。
渡辺俊
渡辺俊
あ。

二人で歩いていると、突然立ち止まる俊。
どうしたんだろう、急に。

渡辺俊
渡辺俊
ほら、あれ。

俊が指差す方を見てみると、


いつも通学路の道に座っている
野良猫さんが目に入って、
近くまでかけ寄る。

山本恵里香
山本恵里香
シロちゃんだぁーっ!!
んふ、ふわふわだねぇー

シロちゃんは、真っ白なふわふわした
毛並みがとってもキレイで。
大きなおめめは、淡いブルーなんだ。

渡辺俊
渡辺俊
シロまだいたの?もう遅いんだし、
お家帰らないとダメじゃんか。

少し困ったような表情を見せながら、
しゃがみ込む俊に、シロちゃんは
甘えたようにニャーォと鳴く。


ちなみにシロちゃんは、
私たちが勝手につけた名前なの。


全身が真っ白だから“シロちゃん”って。

渡辺俊
渡辺俊
フッ、匂いで分かんの?

ニャーニャーと鳴きながら、
俊の制服のポケットに近づいて、
スリスリしはじめるシロちゃん。


きっとそこには、
パンがひそんでいるみたいです。

渡辺俊
渡辺俊
美味しい?てか、
そんなに急いで食べなくても……
ノドにつまらせるなよ。
山本恵里香
山本恵里香
シロちゃん良かったね、
お腹空いてたの??

パンを夢中で食べているシロちゃんの
頭をそっとなでてあげると、
気持ち良さそうに目を細めた。

ふふ、可愛い。
渡辺俊
渡辺俊
いつまでシロもここにいるのかな。
山本恵里香
山本恵里香
んー……


そうだ。いつかはシロちゃんも、
誰かに拾われたりするのかな。


こんなにキレイな毛並みで近づかれたら、
思わず抱きしめたくなっちゃうのが当たり前。


ニャー。そう鳴くと、
狭い路地裏に去っていったシロちゃん。


すっかり姿が見えなくなっちゃった。

渡辺俊
渡辺俊
やっぱ猫って気まぐれだよなー。
山本恵里香
山本恵里香
ふふ、そうだね


オレンジの夕焼けにつつまれながら、
声に出して笑い合う私たち。


この時間は、二人だけの特別な時間です。