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第38話

夏まっさかりな季節は嫉妬日和
山本恵里香
山本恵里香
元々、俊とつき合ってるから
それはないよっ

笑いながら、私は首を横にかしげて見せた。

すると、俊の耳が
みるみる赤くなっていく。
渡辺俊
渡辺俊
なんか恥ずかしいんだけど……。
僕だけ1人で
早とちりしてるみたいじゃん。
山本恵里香
山本恵里香
えへへ、
それと俊……ごめんね??
嫉妬深さに疲れてるわけじゃないの
渡辺俊
渡辺俊
あぁ……いいよ、もう。
独占欲強いのは、自分でも
自覚してることだし。

『疲れるのは仕方ないよ』
なんて、苦笑まじりに俊が言う。

山本恵里香
山本恵里香
わ、私が嫌なのはね……
俊が他の女のコに触れられてること
……なの
渡辺俊
渡辺俊
え?

俊が目を丸くする。
思わず私は目を伏せた。

恥ずかしいし、嫌だ……。
嫉妬しちゃうなんて。
渡辺俊
渡辺俊
……もしかして、プール?
あれはごめん……。
渡辺俊
渡辺俊
すぐに振りはらいたかったんだけど
僕のせいで後々
恵里香に仕返しされたらとか
色々考えたら
何も言えなくなってさ……。

でも、恵里香しか好きじゃないよ。
山本恵里香
山本恵里香
う、うん……。

それから……俊がね、
私よりも他の子と長くいられると
その……不安になっちゃうなって

俊のそばには、私がいつでもいたいって。

そう思うのは、
欲ばりすぎる願いなのかな……。

渡辺俊
渡辺俊
……何それ。
山本恵里香
山本恵里香
え……っ。
ご、ごめんね、あきれちゃうよね……
渡辺俊
渡辺俊
違う。

俊に手首をぐいっと引かれて、
ふわっと抱きしめられる。

そして、耳元に唇を近づけられた。

渡辺俊
渡辺俊
もっと妬いてよ。
僕、恵里香の嫉妬大好き。
山本恵里香
山本恵里香
えーーっ!?

そ、それは嫌だよっ!?
どんどん嫉妬の原因を作られちゃったら……。

放課後。
今日も図書委員の手伝いがある。

正直、昨日の告白の件もあって、
黒瀬くんに会うのは気まずい……。
山本恵里香
山本恵里香
今日も集まりがあるから
俊は先に帰っててもいいよっ
渡辺俊
渡辺俊
いや、待つ。


こういうとき、
即答で答えてくれるから
嬉しいんだよね。

図書室まで、俊が送ってくれた。

山本恵里香
山本恵里香
じゃあ、俊
また後でね!!
渡辺俊
渡辺俊
うん。じゃーね。

俊の背中を見送ったあと、
図書室のドアに体を向ける。


換気のためか、ドアは半分ほど開いていた。


音を立てないように、
慎重にドアをスライドさせて
忍び足で中へと入る。


そして、黒瀬くんの距離から、
遠い場所にすばやく移動。


やっぱり気まずくて、
黒瀬くんの顔なんて見れないよ。

……なんだか、変に意識してしまう。


黒瀬歩
黒瀬歩
うぉっ!?
びっくり、した……!!
なんだ、来てたんだ
山本恵里香
山本恵里香
う、うん……
おどろかしちゃって
ごめんね……!!

でもすぐにカウンターに
私が座っていることに、
気づいた黒瀬くんが
びくっと肩をはね上がらせて
おどろいた声を上げる。


ごめんなさい……。
脅かすつもりはなかったんだけど……。