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第27話

夏まっさかりな季節は嫉妬日和
女子
女子
キャ~ッ♡
渡辺くんカッコイイ♡
女子
女子
男前の体だねっ!?♡

ぴょんぴょんとびはねながら、
女のコたちは甘い声で褒める。


どうして女のコたちが、
そっち側にいるのか……
不思議でしょうがなかった。


けど、いちばん不思議なのは
無表情で言われるがままの俊だ。

山本恵里香
山本恵里香
(どうして、逃げないの……。
褒められるのが嬉しい、から……??
嫌な感じしないから……??)

たくさんの不安が胸に広がって、
きゅっと唇を噛みしめる。

女子
女子
キャッ……ごめんね??

あきらかにワザとらしく
不自然につまずいて、
俊の腕につかまろうとする女のコ。


山本恵里香
山本恵里香
(嫌だ……触らないで。
彼女は私なのに……)

ぎゅっと手を握りしめながらうつ向く。

太田亜莉朱
太田亜莉朱
あれ、恵里香ちゃーん?
どうかした?
山本恵里香
山本恵里香
えっ!?なっ……何でもない、
消毒しに行こうっ!!

運良く俊の姿に気づいてない亜莉朱ちゃん。
私は笑ってごまかした。
太田亜莉朱
太田亜莉朱
ひゃっほーい

楽しいプールなはずなのに、
心はモヤっとしていて。

ひたすら水の中を力つきるまで泳いだ。
今だけは何も考えたくなくて……。


*


プールが終わって、
教室に戻って来てからも
気分はどんより沈んでいた。

佐々木宏太
佐々木宏太
髪ぬれてる女子って
セックシィー……
太田亜莉朱
太田亜莉朱
うっさい!!この変態やろう

でも2人のやり取りに、
少しだけ心が癒される。

山本恵里香
山本恵里香
ハァ……

誰にも聞こえないような
小さいため息をこぼすと、
私は頬杖をついて窓の外をぼんやり眺めた。

渡辺俊
渡辺俊
恵里香。

後ろから聞こえる大好きな声も、
今は聞きたくない……。

佐々木宏太
佐々木宏太
タオル忘れてたでしょ?
山本恵里香
山本恵里香
あ、ありがとう……

どうやら俊に変わって、
となりの佐々木くんが渡してくれる。

無視するなんて、
今の私は最低な行為だけど……。

でもしょうがない……でしょ??
心が痛いんだもん。

先生
先生
静かにしろー、授業始めるぞ

授業の内容を聞いても、
なにも頭に入らなくて、
黒板の文字をただひたすらノートに写した。

太田亜莉朱
太田亜莉朱
恵里香ちゃんプリント……
山本恵里香
山本恵里香
えっ!?

後ろをふり向いていた亜莉朱ちゃんにも、
声をかけられるまで気づかなかった。

山本恵里香
山本恵里香
ご、ごめんね……
太田亜莉朱
太田亜莉朱
ううん、大丈夫!!
気にしないで~


……ねぇ、俊。

他の女のコから触れられても、
なんとも思わないの??

あふれそうな涙をグッとこらえる。