第6話

桐山照史
561
2021/08/27 01:54
桐山照史
桐山照史
今日はお疲れ様でした。

片付けが終わって、



2人でお茶を飲んでいた。
あなた

今日はすっごくすっごく、
楽しかったぁー!

桐山照史
桐山照史
それはそれは、良かったです!
結構お酒飲んでたな笑
あなた

えぇ…まぁ、嫌いじゃないので…
って、あの、こういう事ですか?

桐山照史
桐山照史
なにが?笑
あなた

ここで民宿やりたいって。

桐山照史
桐山照史
おう!そやな!
ここへ来たら、笑顔になれる。
そんな場所にしたいねん。
辛いこととか、悲しいことってあるやろ?
少しでもそれを忘れて、楽しんでもらえる、そんな場所にしたいねん。
あなた

すごい理想…

桐山照史
桐山照史
なんやと!笑
あなた

いや、でも、そんな風に夢語れるの、
羨ましいです。

桐山照史
桐山照史
あなたにもあったやろ?
あなた

いや…あったかな…

桐山照史
桐山照史
思い出せんか…
あなた

えっ!?なにそれ!!
私なんか言ってたんですか?

桐山照史
桐山照史
自分で思い出しなさい。
あなた

うわっ!
ほんと、いじわる…

桐山照史
桐山照史
なんとでも。
あなた

照史お兄ちゃんの記憶、
私の頭の中にズボって入らないかな…

桐山照史
桐山照史
なんやねんそれ笑
こわいわぁ。
あなた

あー!!モヤモヤする!

桐山照史
桐山照史
ほら、もう遅いから寝るで。
明日の朝お見送りせんとだし。
あっ!あなたはゆっくり寝ててええで。
あなた

いや、私もお見送りする!
おやすみなさい、イジワル兄ちゃん!

桐山照史
桐山照史
イジワル兄ちゃん!?
ええなぁ、それ笑

はぁ!!



ムカつく!!



思い出せない事も、



教えてくれない事も、



腹立つー!!



シャワーを浴びて部屋に戻った。



けど、



まだムカムカするし、モヤモヤする…



カバンからシーグラスを取り出す!



おーい!蓮くん!



夢に出てきて教えてよ!



昔、ここであったこと!



教えてよぉー!!!



どうかどうかどうか、



蓮くんが夢に出てきてくれますように…



そんな思いを込めて、



シーグラスを枕の下に入れ、寝た。



すると…



『おーい!あなたちゃーん、起きてー!』



誰かの声がする…



私を呼んでいる?



そっと目を開けてみると…

小林蓮
あなたちゃん、起きた?
あなた

はっ!えっ!?
なになに??

小林蓮
呼んだでしょ?笑
あなた

へっ!?なにこれ夢??

小林蓮
そうだよ。
あなた

そっか…って、嘘でしょ!?
ここ私の部屋だよ!
あぁ…私完全に酔っぱらってる…

小林蓮
あっ、そうだ!
照史兄ちゃんも呼ぼ!!
照史兄ちゃーん!!
あなた

えっ!?照史お兄ちゃん!?

桐山照史
桐山照史
なんや?入るで?

そう言って部屋へ入ってきた。

桐山照史
桐山照史
えっ!?なにこれ??
どゆ状況?
あなた

あの、これ、夢みたいです…

桐山照史
桐山照史
夢!?
小林蓮
そう!また3人で会えたね。
桐山照史
桐山照史
そ、そうやけど…
リアルやな…
俺、酔っぱらってんかな…
ほんまに夢か?
小林蓮
いや、僕、幽霊かも!
あなた

キャー!!!!

桐山照史
桐山照史
キャー!は失礼やろ。笑
あなた

ごめんなさい…

桐山照史
桐山照史
で、どないしたん?
小林蓮
いや、あなたちゃんが、
赤いシーグラス見ながら、
夢の中でも3人で会いたいって。
桐山照史
桐山照史
そやったん?
あなた

えっ?言ったっけ??
あっ、言ったな…言ってました…

桐山照史
桐山照史
願い事、叶ったんやな。
小林蓮
いや、まだあるよ。
あなた

えっ?

小林蓮
ほら、もうひとつあったでしょ?
あなた

もうひとつ?

小林蓮
思い出して!
あなた

あっ!

桐山照史
桐山照史
あるんかい!
あなた

昔のこと、教えてって…

小林蓮
そう!!
あなた

あの、本当お願いします。
誰かさんのせいで、
イライラして眠れなくて。

桐山照史
桐山照史
いや、寝てたよね笑
これ、夢よね?
誰かさんて…
あなた

イジワル兄ちゃんは、
教えてくれなくって。

桐山照史
桐山照史
やっぱ俺ね…
俺しかおらんか。
小林蓮
教えてあげればいいのに。
あなた

本当ですよね!
もったいぶっちゃって。

小林蓮
わかった!僕が教えてあげるよ。
あなた

本当ですか!!

小林蓮
僕もあなたちゃんに、
照史兄ちゃんの全部を知ってほしいから。
あなた

全部??

桐山照史
桐山照史
いや、それはやめて笑
小林蓮
だから、こうするね!



目を開けると、朝だった。



変な夢だったなぁ…



とりあえず、顔を洗い行こ。



って…



えっ!?!?



ここどこ??



待って待って待って!!!



ふと、窓に目を向けると…

【私】入替中
【私】入替中
うぎゃぁぁぁぁぁ!!!
【照史】入替中
【照史】入替中
おい!大丈夫か!?
【私】入替中
【私】入替中
うわっ!!!
私!!!
【照史】入替中
【照史】入替中
そっちは俺やな…
【私】入替中
【私】入替中
………
【照史】入替中
【照史】入替中
とりあえずな、落ち着いてな。
もうすぐ、お客さん見送る時間やねん。
それが終わったらゆっくり話そ。
【私】入替中
【私】入替中
無理…どうしよ…
【照史】入替中
【照史】入替中
ほら、とりあえず着替えてな。
ここに着替え置いとくで。
俺も着替えなきゃあかんから、
終わったら俺の部屋来てな。
【私】入替中
【私】入替中
俺の部屋って…
【照史】入替中
【照史】入替中
あっ、あなたの部屋やった!

そう言って、すぐに行ってしまった。



どうしよ…



あっ、待てよ…



もしかしたら、これも夢かもしれない!



ほっぺを力一杯引っ張る。
【私】入替中
【私】入替中
いったぁぁぁ!!!
夢じゃない!!!!



とりあえず、落ち着こ。



落ち着いて…



落ち着いて…



落ち着いて…



着替えよう…



うわっ…



この人パンツ一枚で寝てんの!?



ありえない!



もうやだ…



無理…



無理無理…



するとドアの向こうから、



【照史】入替中
【照史】入替中
あなた!まだか?
急いで!あと5分やで。
【私】入替中
【私】入替中
えっ!?嘘でしょ?
【照史】入替中
【照史】入替中
早くしないと、俺着替えてしまうで。
【私】入替中
【私】入替中
えぇっ!?ちょっと待って!
すぐ行きます!すぐ行くんで!


ズボンとシャツを着て私の部屋へ。

【照史】入替中
【照史】入替中
何着ればえ?
【私】入替中
【私】入替中
ちょっと待っててくださいね!
あっ、これがいい!
ワンピース!
とりあえず、上向いて目を閉じて。
【照史】入替中
【照史】入替中
わかった。

上のシャツを脱がして、



すっぽりワンピースをかぶせた。



そして、ズボンを脱いでもらう。
【私】入替中
【私】入替中
はい!着替え完了!
お客さん
照史くーん!
いますかー。
【照史】入替中
【照史】入替中
うっわ、もう来てしもた。
はーい!!
今行きますー!
【私】入替中
【私】入替中
ちょっと!それ私のセリフでしょ!?
【照史】入替中
【照史】入替中
そやった!!
ほら、とりあえず行こか!
【私】入替中
【私】入替中
あっ!待って!
私、すっぴんだし、
髪の毛ぐちゃぐちゃ…
【照史】入替中
【照史】入替中
んー!!
大丈夫や。行くで。
【私】入替中
【私】入替中
もうやだ…

私が、私の手を取り、玄関へと向かう。



なんなの、この感じ。

【照史】入替中
【照史】入替中
お待たせしましたー!
お客さん
あっ、どうもお世話になりました…
もしかして、やっぱり、照史君の彼女さんですか?
【私】入替中
【私】入替中
えっ!?
お客さん
一緒にお見送り来てくれるなんて。
【私】入替中
【私】入替中
あっ、そういう関係じゃなくて、親戚なんです!小さい頃から遊びに来てて。ねっ!
【照史】入替中
【照史】入替中
そやっ…そういや、そうですね。
照史お兄ちゃんにはよく遊んでもらってて…
【私】入替中
【私】入替中
そんな、変な関係じゃないというか…
お客さん
あはは笑 そうなんですね。
【照史】入替中
【照史】入替中
ほら、顔もよう見れば似てるでしょ?
【私】入替中
【私】入替中
似てる!?それはちょっと…ねぇ…
ほら、一緒にいすぎて関西弁うつっているで。
【照史】入替中
【照史】入替中
ほ、ほんとうだ!気をつけなきゃ。
えへっ。

そして、2人で駐車場まで行って、



お客さんを見送った。

【照史】入替中
【照史】入替中
どうにかせんとな…
【私】入替中
【私】入替中
ほんと…どうにかしないと…
とりあえず、話し合いしましょ!
【照史】入替中
【照史】入替中
あの、その前にやな…
【私】入替中
【私】入替中
なんですか?
【照史】入替中
【照史】入替中
おしっこ漏れそ…
【私】入替中
【私】入替中
うえっ!?!?
【照史】入替中
【照史】入替中
どしよ…
【私】入替中
【私】入替中
ちょっと待って、ちょっと待って!
【照史】入替中
【照史】入替中
あかん…漏れる…
【私】入替中
【私】入替中
いやぁぁぁぁぁ!!!

そんなわけで、



入れ替わり生活が始まる。



これからいったい、



どうなっちゃうんだぁー!!

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