【岩本side】
メンバーも9人になり、ダンスの構成など練り直していた。
💛(6人時代の曲を9人にするから…
ここに、目黒…ラウールが来るから…康二はこっちで…間にふっかと翔太が来て…)
と色々フォーメーションを考えると面白い。
9人ならではのダイナミックさを魅せていきたい。
考えていると、あっと言う間に時間は過ぎていった。
新たな構成を伝えるためのレッスン日。
一通り全員でのレッスンをし、確認作業をしていったが…康二は自他共に認める振り覚えの遅さ…笑
🧡「照兄ぃ…ここなんやけど…足さばきどないなっとんの?」
レッスン後、康二が俺の元に来る。
他のメンバーは皆帰っていた。
もちろん、佐久間も。
今日は宮田くんと約束があるって言ってたな。
💛「あぁ…ここなぁ。ちょっと音取りにくいよな 笑」
康二にも分かるよう、ゆっくり教えていく。
💛「ワン エン ツー!ここで…こう」
🧡「あぁ!それや!それ!」
納得したようで、振りをブツブツ言いながら自主練すると、そこからはワンフレーズ踊れるようになった。
💛「そうそう!康二出来るじゃん!」
🧡「照兄ぃの教え方が上手いんや♪やっぱ照兄ぃに聞くのが一番や!」
おぉ…嬉しいこと言ってくれんじゃん!
🧡「明日も個人レッスン頼むわ!」
💛「分かった 笑」
約束をしてから、俺達も帰った。
翌日。
🧡「照兄ぃ、昨日はありがとうな。家帰っても練習してみたら、できるようになったわ!」
💛「偉いな、康二ー!」
その練習熱心なところ俺は好きだ。
俺は康二の頭をワシャワシャと撫でた。
🧡「照兄ぃ、痛いって 笑」
早く皆に追い付きたいと言う康二の努力を全力で応援してやりたい。
💛「今日は厳しくいくからな!笑」
🧡「はぁ~!俺死ぬかもしれへん…笑」
その場に大きく倒れ込む康二が、面白すぎて爆笑してしまった。
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。