気づくとボロボロと涙が出ては止まらない。
お客さんはオドオドしながら
🐯「お、俺なにか失礼なこと言っちゃいましたか?!?! ほんっとにすいません!!!!」
『いや...違く、て...』
袖で拭っても拭っても溢れてくるばかり。
上手く喋れないほど、子供みたいにわんわん泣いてしまった。
お客さんの本心からの言葉に救われて...
冷えきった心が温まった気がした。
慰めでも、お世辞でもなく
この3年間で初めて認められた気がした
🐯「ほ、ほんとに..ごめんなさい..あの..」
私は首を横に振った
そして、
『あ、、あり、がとうござい..まし、た..』
涙でぐちゃぐちゃになった顔で、
しゃくりあげながらそう言うことしか出来なかった。
私がこの時あなたに出会えていなければ
今頃どうなってただろう
それはそれで違う人生だったかな、
私は紛れもなくあなたに助けられた。
今、目の前で申し訳なさそうにペコペコ頭を下げているあなたに。
そして
世界で活躍しているあなたに
....
もう隣にはいないあなたに。
NEXT
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。