落ち着きを取り戻したわたしは壱馬に教室まで送ってもらった
樹に心配かけたくなくて咄嗟に嘘ついた
樹は納得してない様子だったけど
そっかって言って机に突っ伏した
午後の授業が終わりわたしは
手紙に書いていた通り1人で体育館裏にきていた
しばらくしてクラスの女子が3人きた
そう言いながらジリジリ近づいてきてわたしを壁に追いやると
わたしの後ろの壁を蹴った
もう1人の女子がわたしの髪の毛を引っ張りながらそう言い放った
そういってわたしのスネに蹴りをいれた
痛い........
でもこの子達はわたしが壱馬と付き合ってるせいでこんなに怒ってるんだもんね
この子達の心の方がよっぽど痛いよね........
わたしは涙を堪えた
そういってわたしのお腹にパンチをくらわせた
苦しくて堪えてた涙が一気に流れ出た
そういってわたしのポケットからスマホを取り出して
勝手にいじりだした
わたしにスマホを向けられたので
画面を見ると
わたしと別れてください
の一文が送られていた
壱馬はまだ見てないから消せば間に合うそう思って消そうとしたら
そういってわたしにビンタした
それだけを言い残して女子3人組は帰っていった
恐怖から解放された私はへなへなとその場に座り込んだ
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!