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第19話

幽霊とかいねぇって言うやつほどビビり
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2019/07/02 06:04
あなた)そよちゃん、幽霊ってどんな幽霊だろネ。

そよ)心当たりは一つだけあるの。じいやから聞いた話なんだけど、つまらないから寝ちゃったんだぁ…

あなた)聞きたい!

そよ)確か…

_______________
(そよちゃんside)

兄上様の祖先、初代将軍は天下統一を果たし、江戸に幕府を置いた。
だけど、将軍はいつの時代も命を狙われるもので、初代の暗殺計画が進められていた。
そんな中、なんだかんだで助かった
_______________

そよ)ってかんじかなぁ!

あなた)いや、幽霊要素どこにあるアルか!

そよ)うーん、つまらない話だから今まで聞いてこれただけでもこれぐらいなのよね。
だから幽霊って言ってもこの事件で死んだ人だろうって。

あなた)適当すぎるアル!…でも多分そうネ。

そよ)最近、お城の中もあんな事(一国傾城篇参照)があって、ピリピリしてるのにこのタイミングはあまりに…

あなた)…

(ガタッ!!

二人)!!!?

強い地震の後、私はビックリして気絶したそよちゃんを抱えて城外へ出ようとした。
でも—通れなかった。

死体が1つ、2つ。
多分地震に巻き込まれたんだろう。

沖田)姫様、大丈夫ですかぃ!?

あなた)そよちゃんを早く連れてってあげて!

思わずアルをつけ忘れた。

沖田は私に、「分かってらぁ」とだけ告げて走っていった。

私も助けてくれても良くね?

……じゃなかった。とりあえず親友のそよちゃんだけは助かった。最悪の事態にはならなかったみたい。

あなた)さて、私も脱出しなきゃ。

私は最近夜兎の力を使いこなせるようになった。
その力で、襖を破る。私は見事に通れるほどの穴を開けて、階段を飛び降りて門まで出た。

そこには目を覚ましたそよちゃんと数千名の家臣や真選組、城の兵たちがぼーっと突っ立っていた。
理由はすぐにわかった。地震なんて起きていなかった。この城だけ揺れていた。

これも…幽霊の仕業?

その後、銀ちゃんが私を迎えに来て、新八が「今日は遅いし、うちでご飯食べてってください。」と言った。

_______________

お妙)あら、そんなことがあったの、大変だったわね。他に怪我はない?

姉御が私の傷を手当しながら心配してくれた。

あなた)私は何ともなかったアル。
でも、しばらくそよちゃんには会えないネ。
守ってあげるって言ったのに、そよちゃん気絶しちゃったョ。

お妙)でも、怪我はしなかったんでしょ?
神楽ちゃんは偉いわよ。*ˊᵕˋ)ノˊᵕˋ*) ナデナデ

あなた)じゃあ明日会いに行こっかな…

沖田)それは出来ねぇや。

あなた)…!?なんでお前がここにいるアルか!

沖田)さっき新八君に開けてもらったんでさぁ。
ありゃとんでもねぇ事になっちまった。

あの死んだ家臣達、一橋派
だったんでぃ…



……To be continued
今回長かったね


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