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第6話

人喰い……なんだこれ。
音楽室はグランドピアノが1台前に置いてあり、壁の上の方に有名な音楽家の肖像画が飾ってある。
ベートーベンとかモーツァルトとか、俺はあんまりそういうの興味ないけど。
よく夜中にピアノを弾いちゃいけないとかの七不思議があるけど、うーん…
試しに…と言いたいところだけど、俺はピアノが弾けない。
コウはどうだったっけな…
ふとピアノ前の椅子に座ってみた。
ここに座れるのは先生と、合唱コンの演奏者だけだと思ってた。
だから俺もここに座るのは初めてだ。
演奏者からの景色ってこんな感じなんだな…
……………
…………
………
どのくらい座っていただろう。
ふと後ろの絵画に目をやってみた。
奏太
……あれ?
心做しか……絵画の人達がこっちを見てるような…?
……いや、間違いなく見てる!!
何でだろう?
特に襲ってくるわけでもなさそうだ。
何か待っているような…そんな感じがする。
でも何を待っているんだろう。
もし演奏を待ってるんだとしたら俺はヤバイかもしれない。
奏太
あ、あの…
………
答えは帰ってこない。
静かな音楽室に俺の声が響いただけだ。
今すぐにでもここを逃げ出したい。
でも今ここを離れたら。
この席を立ったら。
そう考えると震えて動けなくなる。
音楽家なのだからやっぱり、なんと表現したらいいのかわからないけど、そんなすごい演奏を期待してるのかもしれない。
今ここにコウがいれば……
ダメだ。
そんなこと考えたらダメだ。
気をしっかり持たねぇと…
奏太
…お、俺……何も、弾けない、です…
緊張しながらも、なんとかこの一言だけははひねり出すことが出来た。
心臓がバクバクしている。
音楽室は静かだから余計その音が強調されて自分の耳に響く。
これで見逃して貰えるとは思えない。
しかし、肖像画の人達は顔を見合わせて口をパクパクしていた。
俺には聞こえないけど、どうやら何か話し合っているように見える。

しばらく話した後、もう一度こちらに視線を向けてきた。
その時、文章が突然頭に流れ込んできた。
声でも映像でもない、文章だ。
「どんなに簡単でもいい、弾けば見逃してやろう。」
奏太
ひ、弾けなかったり間違えたら…?
「その時は…」
「貴様を喰らう。」
一瞬で全身に強く鳥肌が立ったのを感じた。
簡単なものでもいい…つまり、片手で弾けるものでもいいってことか?
弾かなければ死…弾かなくても死……
歯を食いしばって緊張を押さえつける。
力を込めすぎて少し痛い。
でも、取り乱さないようにするためには十分だ。

俺はみんながよく知ってる、ドレミの歌を1音1音、神経を張り巡らしながらひいてみた。
小学生が遊びで弾くような、簡単な曲だ。
鍵盤さえ間違わなければ完璧に弾ける程のものだ。
…………
………
何とか弾き終わる。
弾いてる最中俺は声もかけられなかったし、誰かが来たり、絵に襲われたりもしなかった。
それがノーミスで弾けたということなのか、それとも総合評価で最後に発表されるのか…
──「合格だ。」
心臓が飛び跳ねた。
合格…つまり、殺されずに済むん…だよな…?
奏太
ご、合格って…ほんとに?
「我々も鬼ではない。いつもならもっと厳しいが、今回は音程を外さなければクリアにしてやろうと思ったのだ。」
奏太
よ……良かったぁー…!!
全身の力が一気に抜ける。
椅子から地面に倒れ込み、一息つく。
ん…?あれ、さっきこの肖像画、「いつもなら」って言ってなかったか?
奏太
あ、あのー…
「なんだ、もう用は済んだろう。」
い、意外と優しそうだ…
奏太
いつもなら…って、どういう事ですか…?
──────────────────────
いやあああああああ行き当たりばったりだから更新全然できなああああい!!
しかも変な尺稼ぎしちゃったし!!
やばい!
あ、これからもよろしくお願いします…

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