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第14話

真っ白のワンピース
あれから1週間。

たくさんの看護師さんや先生の協力の元、外出許可がとれ、大きな原っぱへピクニックに行くことになった。



もちろん、みどりちゃんには内緒だが、もしものために看護師さんが5人ほどついてくる。

みどりちゃんに内緒にしている理由は、みどりちゃんにひたすら自由を味わってもらいたかったから。

もちろん看護師さんは私たちにとって命を守ってくれる大切な存在だけれど、それでも「自由」を味わってほしかったのだ。















そして。

待ちに待った日がやってきた。
雛子
雛子
みどりちゃん、そろそろ行く?
みどり
みどり
そうね、支度したくできた?
雛子
雛子
うん!
何年もの入院で普段着が無い私たちのために、お互いのお母さんたちと看護師さんが服をお揃いで買ってきてくれた。


真っ白のワンピース。

フリフリしていてすごく可愛い❤️

髪は看護師さんが可愛く編んでくれた。
看護師さん
そろそろデートの時間じゃない?
看護師さんが様子を見にくる。
みどり
みどり
デートって(笑)
看護師さん
じゃあ、ご対面はエレベーターホールで!
みどり
みどり
おっけー
雛子
雛子
はーい!
みどり
みどり
じゃ、かえちゃん、行ってくるね!
雛子
雛子
すぐ帰ってくるからね!
かえ
かえ
楽しんできてね!
ばいばーい!
1人ずつ、看護師さんがエレベーターホールに連れて行ってくれた。
看護師さん
それでは…、ご対面!
雛子
雛子
みどり
みどり
看護師さん
せーのっ
2人とも、声が出なかった…

真っ白なワンピースに身を包んだみどりちゃんは、まるで天使のようで。

そして、大きな瞳がキラキラ輝いていた。
雛子
雛子
綺麗…
みどり
みどり
雛子ちゃんもね…
看護師さんが車で、原っぱへ送ってくれる。

もちろん、看護師さんたちは病院に帰ると見せかけて、少し離れた場所で見守っているんだけど。




























みどり
みどり
久しぶりにこんなところ来たわ…
雛子
雛子
雛子も…
みどり
みどり
なんか、すごいね…
雛子
雛子
何が?
みどり
みどり
…全部?
雛子
雛子
みどり
みどり
みどり
みどり
あ、ねぇ、知ってる?
こういう芝生の何もない丘の上で寝転がるとすごい気持ちいいらしいよ?
雛子
雛子
そうなの?
やってみよ!
普通なら誰でも知っていること。

でも、それは私たちにとっては「特別」だ。
みどり
みどり
あの頂上てっぺんの木の下に行こ!
雛子
雛子
うん!
頂上に来るとみどりちゃんが早速木の下に寝転がる。
みどり
みどり
雛子ちゃんもやりなよ!
雛子
雛子
うんっ!
2人で並んで背中を芝生につける。



真上からの木漏れ日が心地よかった…
雛子
雛子
いいね、これ…
みどり
みどり
写真でも撮っとく?(笑)
雛子
雛子
…写真なんて。

写真なんて撮らなくても、ずーっと覚えてるよ…
みどりちゃんは何も答えなかった…





心配になって、ふと横を見る。


そこには一筋の涙が光る、みどりちゃんがいた。
雛子
雛子
…泣いてるの?
みどり
みどり
…嬉しいの
雛子
雛子
嬉しいのに泣いちゃうの?
みどり
みどり
嬉しくても。悲しくても…。
涙は出るんだよ
雛子
雛子
そういう私のまぶたも熱かった。












しばらくこうして過ごした。


























30分くらいこのままだっただろうか。



全く喋らないまま時間を過ごしたため、そっとみどりちゃんを見た。




















真っ白のワンピースに真っ白の肌が包まれている。

その表情は美しく、いつもの青白い顔は、少しだけだけど、赤みを帯びているようにも感じた。
雛子
雛子
…寝ちゃったんだね
相変わらず頰には涙のあとが残されていたけど。


雛子
雛子
そっとしとこ…






























しばらくしてお弁当を食べ、いろんな話をして、いろんなことを教えてもらって、病院へ帰った。

























あの白いワンピース姿。








私は絶対忘れない。






ーーー絶対に…ーーー