第7話

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2019/06/01 14:22
NOside

「お………い。国見、お前何してんだ」



「悪い金田一、我慢できなかった」



「はぁ…………気持ちは分からなくないけどよ。
あー、本当に口だったらぶん殴ってた」



「危なかった」



「まぁいい。国見帰るぞ」



「もう7:00か...。分かった帰ろう」



『スースー』



「お邪魔しました」



「国見はさ、いつからあなたの事好きなの」



「んー、俺は所詮一目惚れってやつだから」



「一目惚れ......ね」



「そういうらっきょは?好きなの?」



「まぁな」



「そっか」



その後二人は帰路にたった。



*翌朝

あなたside



『おはようございます』

いつものように挨拶をすると
いつものように岩泉さんから挨拶が返される。

「おはよう二間」



『岩泉さん、昨日は迷惑かけました』



「気にするな!無理して活動される方が迷惑だからな!体調悪い日はちゃんと休めよ」



『はい!』


そう言うとまた頭を撫でてくれる。
この瞬間がたまらなく好き。


すると思いがけない人物から声をかけられる。


「お、おはよう二間」



『おはよう国見くん……』


国見くんが話しかけてくるのはとても不可解で、また何か嫌なこと言われるのかと思って身構える。

しかし、思っていたことはあっという間に崩された。


「あのさ、ごめん。」



『な!、何が?』



「今まで酷いこと言って」



『えっ……』


驚いた。そんなこと思ってたとは考えてもなかったから。

私のこと嫌いだと思ってたから。
でも何で……?


『急にどうしたの国見くん』



「あのさ、ずっと二間に謝りたかったんだけど恥ずかしくてずっと意地悪してた」



『ッッ』



「でも流石に昨日のは酷すぎたって思ったから……」


だから謝ったと言うことだった。



『うん、いいよ。許す。だけど、今までされたこと全て忘れるわけにはいかないからね。』



「おう」



『とりあえず部活の準備してくるね』



「待って」



準備室に入ろうとしたら腕を掴まれた。



『どうしたの?』



「あの、あなたって呼んでもいい?それと国見くんじゃ長いから英で良いよ」



『分かった。いいよ、あなたで』



「ありがとう」



顔真っ赤だけど大丈夫かな?
とりあえず私は早く準備しなくちゃ。
先輩にまた怒られる。



「おっはよー皆」



『及川さんだ…………。』


昨日あんなことを言われたからあまり顔を合わせたくない。



「子豚ちゃん、準備ありがとー」


もう突っ込まないでおこう。
もうこれ以上傷つきたくないから。



『いえ。では』



「待って」



今日は良く腕を掴まれる



『何ですか?』



「今日から新しいマネージャー来るからよろしく」



『え……?』


何故だか居場所を失ったような、胸にぽっかり穴が開くような感覚がした。

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