なんて、ほざいてしまうくらい、7月4日すごく暑い。まだ、7月入ったばっかりっていうのに-。
暑すぎて、話も聞けないくらいまでいってたらしい。ほんとに、暑さって怖い。
そんな事考えているうちに、授業がおわり、
夏希が話しかけてきた。
成績優秀、運動神経抜群、社交性も高い、顔もよし-。つまり、完璧。女子にすれば憧れの存在だろう。そんな夏希は、いつも俺に話しかけてくる。
今までそんな話は一切もちかけてこなかったのに、なんで急に好きなやついる?とか聞いてきたんだろう。
なんだよ、こいつとか思うけど、やっぱり許してしまうんだよな。
なんだったんだろう?
考えても分からないからもういいや。
翌日【7月5日】
担任がそう言うと、教室のドアが音を出しながら開いた。すると、見たことあるような女子が入ってきて-。
見たことある、どこでか、いつか、なんて全部分からないけど、見たことある顔だった。そんなことを考えていたら、後ろから夏希が
と、小さな声で言った。
足立は、そう言うと隣の席に小走りに走ってきて座った。
とは言ったものの-。
これから、俺たちのなにかが少しずつ動き始める気がする。
編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。