あなたside
勝手に食べちゃうなんて酷いよマリ。
確かに私が名前を書いてなかったのも悪い。
でも、あのプリンは普通に100円200円のプリンじゃないんだよぉ!
人形町に売ってる高級プリンなのっ…
昨日は夜中まで働いたから、自分へのご褒美で朝2時間くらい並んでようやく手にしたのに…
ガチャ
健人の言葉を遮るように登場したのは…
はぁ…またまた…笑
風磨から貰った紙袋を開くと…
私が食べたくて、食べたくて仕方なかったプリンが6個入っていた。
風磨が自慢げに言う。
聡達が、プリンを食べるために机を片付け始めた。
健人が私の頭をぽんぽんしながらコソッと言った。
私はコクリと頷き、紙袋の中のプリンをひとつ手に持ってマリのところへ向かった。
楽屋の片隅で体育座りをしながら不貞腐れてたマリは私が差し出したプリンを手に取り笑ってくれた。
マリと仲良くカップルみたいにプリンを食べていると、風磨に「お前らは幼稚園児かよ!笑」
って言われました。笑
あとで知ったんだけど、人形町のプリンを買ってくるよう、風磨に頼んだのは健人らしい。
さすが、ふまけん。
あのプリン1個1000円するから、風磨怒ってたよ。笑
「俺の3ヶ月分の小遣いだっ!」ってね。笑
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!