どうやら寝てしまっていたらしい
目を覚ますと場所のわからない路地裏にいた
もちろん、人などいない
『ほんっとに最悪…』
「 すみません、どこかでお会いしたことありますか? 」
「 ファンの方なら早く出ていってください。今から仕事なんで」
グループの軸である二人に
そんなことを言われる日が来るなんて
思わなかったし
そんなこと思いたくもなかった
『結局私は要らないんだよね…笑』
まだ小さかった頃に
男だらけのこの世界に入って
周りの子たちから沢山
いじめ
悪口
ストーカー
嫌がらせ
をされてきた
それでも私といてくれた関ジュや
エイトさん
WESTさん
みんながいてくれたからこそ
ここまで来ることが出来たし
メンバーがいたから
みんなを信じることが出来た
『あれ、おかしいな…』
『涙出てきちゃった…笑』
こういう時に
いつもなら きょーへい とか みっちー とか
みんなが寄り添ってくれるのに
一人で泣くのって
こんなにも苦しくて
虚しいもんなんやな
一人じゃ何も出来ない自分が憎い
『…今死んでも誰も傷つかんよな』
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!