帰ろうと階段を降りていると、上からあなたに呼び止められた。
目の前まで来ると、風呂敷包みを手渡される。
思いもしなかった答えに、流石の俺も驚きを隠せない。
じゃあな、と、階段をかけ降りていくのを見ながら、少しくすんだ桜色の風呂敷に目を落とした。
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次の日、日下部に聞き、入り浸っているという木陰に行ってみると、本当にそこに座る彼女がいた。
声を掛けると、目を開けてそう言う。
確かに来たのは初めてだ。
隣に座り、風呂敷と入れ物を手渡すと、受け取りながら謝られる。
ふは、と安心したような、見たことのない笑顔だった。
そう、風呂敷の中身は自分の好物の一つである、ずんだ餅だった。
日下部…やはりあいつには占いの才能があるのか…。
少し話していると、あなたのカードフォンが鳴る。
上杉から何か連絡が入ったらしい。
上杉を少し恨みながら立ち上がる。
やつならわざととも取れる。
名残惜しさを感じて、私背を向けて校舎へ向かうあなたを呼び止める。
眉を上げて、振り返った。
返答を待っていると、ふ、と笑った。
悪戯っぽい笑みに見とれながら、快く承諾した。
( ^-^)ノ∠※。.:*:・'°☆
過ぎたぁ…
明日学校で学芸委員の仕事がスタートするんですが…プレッシャー酷くて…静めるのも兼ねて書いてました…
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!
転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。