今日はBTSのメンバーと打ち合わせの日。
私たちは会社を出て打ち合わせ場所へ向かう。
テヒョンが所属する事務所に着いた。
大きいなぁ、
ちょっぴり足がすくんだけど、行かなきゃ。
そう気を張りなおし、打ち合わせ部屋へと向かう。
「BTS控室」
そう貼り紙が貼られたドアをノックする。
コンコン。
.
聞き慣れた声が聞こえた。
私たちはお辞儀をして中に入る。
私が広告担当になったことはテヒョンが事前にメンバーに伝えてくれたらしく
本当に初めてのような挨拶を交わした。
打ち合わせは無事終わり、
私たちは会社へ戻ろうとお礼の挨拶をした。
テヒョンが声を上げた。
えっ、なになに、どういうこと…?
付き合ってるのは絶対にバレないようにしようって約束したじゃん、
私があたふたしてると
なにそれ、どゆこと…?
打ち合わせ中はあまり口を開かなかったテヒョンの言葉に
ヨンスン君も少し驚いた様子で
事務所の外にいます、とだけ言い残しそそくさと退散した。
メンバーも空気を読んだのか、
俺ら先レッスン行くよーって言ってレッスン場所に向かった。
バタン。
強くドアを閉める。
私の思いがテヒョンには全然通じてないみたいで悔しかった。
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!