泣いているサナを横に私は
最小限の荷物だけを持って家を飛び出した。
特に行く宛てなんてないのに、
今日は近くの公園で寝ることにしよう。
ここら辺でいいか、、。
ぼーっとしてたらあ急に散歩途中の女の人?に話しかけられた
自分でも気づかないうちに泣いてたらしい。
なんで泣いてんだ。
自分で別れ切り出してサナの話も聞かずに逃げ出してきたのに、、
私の病気に気づくのが遅かった。
ただ、、遅かったんだ、。
もう遅かった。
ただ、泣くしかない。
サナの居ないこの公園で。
気づくのが遅すぎて
信じてたサナとの永遠を
諦めるなんて。
そう言えば、私はサナにこの公園で告白されて
付き合って。
喧嘩した時もこの公園に逃げてきて、、、
そんな
サナとのたくさんの思い出がよみがえってくる
まだ伝えきれてないよ。
たくさんの愛の言葉。
でもね、もう言えないことはわかってる。
だから
どうか、、
サナだけは、、
幸せになってね。
そんなことを思いながら意識を手放した。
目を覚ますと、、
なんだろうここ、、、、
病院、、、?
ジヒョに今までのことを伝えた。
心臓の病気にかかったこと、
もう長くはないこと、
サナを幸せにできないことを思い知らされて
別れることにしたこと。
全ての話をジヒョに伝えた。
ジヒョは私が話している間黙って話を聞いてくれた。
私が話終えると
ただそんな一言を言ってくれた。
ジヒョだってびっくりしてるはずなのに、、、
顔は私の余命がもう少しということを伝えた時
泣きそうな顔をしていたけど、、
私を安心させるために、優しいジヒョのことだ、、。
きっと何とか平然を取り繕って話してくれたんだろう。
やっぱりどこまでも私の親友は優しい。
でもね、、ジヒョ、、
これ以上サナといる方が、、きっと私にとっては、、
辛いんだ。
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。