ジミンside
僕はどうしたらあなたちゃんに許してもらえるんだろう
トントン
そうだ。
僕がずっと諦めていた発声をすれば喜んでくれるかも
そう思って僕はその日から毎日練習をした
きっと汚い発音だったと思う
完璧になったら披露しようと思ってずっと言うのを我慢していた
そして、
今日来たら披露しよう
そして許してもらおう
あ、
僕、死んじゃうんだ
苦しい
息が出来ないよ、、
でもこれだけは伝えさせて……
言えた
伝えられた
あなた、最後くらい笑って見送って
僕こんなに頑張ったんだよ
僕だってこんなの信じたくない
決心がついてたつもりなのにやっぱり死を目前とすると怖くなった
それでも、死はやってきてしまう
避けては通れない
それが僕は早すぎただけ
きっとそう
あなた、ごめんね
こんな僕を好きになってくれてありがとう
あなたは初めてできた宝物でした___
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。