テオくんが…知ってる…の…
でも、嬉しくはなかった。
テオくんが知ってるという事はもう、俺は辛い思いをしなくてもいい。
普通だったら、喜ぶところだと思う。
でも、俺はあの日以来自分の中で刺激を求めるようになった。
もっと俺の事をぐちゃぐちゃにして欲しい。
もっと俺を壊して欲しい…。
俺はもう、一生坂本さんの奴隷でもいい。
そう思ってた。
そう、テオくんはとても申し訳なさそうに言ったけど、嬉しいなんて1ミリも思わなかった。
テオくんはただただ呆然としていた。
ごめんなテオくん。俺はもう、普通の生活には戻れなそうだ。
テオくんが見つめる中俺は坂本さんに電話を、かけた
~END~
編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。